【残業40時間はホワイト企業じゃない】理由とホワイト企業の基準を共有!

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就活生や転職希望者のみなさん、こんにちは!

累計2300万PVを突破した日本最大規模の就活ブログ「就活攻略論」を運営している就活マンです。

この記事を掲載している「ホワイト企業ナビ」は、僕自身が就活生の時に感じていた、こんな思いから立ち上げた求人サイトです。

「ブラック企業を掲載するなよ!残業時間が短くて休日が多い企業だけ教えてよ!」

こんな思いを持っている就活生や転職者の方は、ホワイト企業ナビを使ってくれると嬉しいです!

全ての企業を1社1社丁寧に取材していて、数を追わずに質にこだわって運営しています。

それでは本題に入っていきますね!

企業を探す上で、絶対に確認すべき指標の1つが残業時間。

そんな残業時間が平均で40時間という企業があれば、その企業はホワイト企業である可能性はあるのか?

結論から言うと、平均残業時間が40時間の企業はホワイト企業とは言えません。

なぜなら法律上、月の残業時間の上限は45時間であり、平均残業時間40時間はこの上限に近いからです。

今回の記事では、そんな残業時間が40時間の厳しさと、更にはホワイト企業の残業時間の基準を共有します。

残業時間は何時間ならホワイト企業なの?」と疑問を持っている方は、ぜひ参考にしてくださいね。

残業40時間がホワイト企業とは言えない理由

冒頭で結論を伝えました。

結論は「平均残業時間40時間の企業はホワイト企業とは言えない」です。

ではなぜ残業時間が40時間だとホワイト企業とは言えないのか、この章で詳しく解説していきますね。

理由としては大きく3つ挙げることができます。

【平均残業時間40時間がホワイト企業とは言えない理由】

  • 法律で定められた残業時間の上限値が40時間/月だから
  • 年間の残業時間の上限値は360時間で毎月40時間残業すると480時間で大幅に超えるから
  • 平均の残業時間が40時間と長い場合に法律の上限値を大幅に超える部署や職種が存在する可能性が高いから

理由① 法律で定められた残業時間の上限値が40時間/月だから

厚生労働省が公開している「時間外労働の上限規制わかりやすい解説」から引用すると、大企業は2019年から中小企業は2020年から残業時間の上限規制が導入されました。

具体的な残業時間の上限としては、月45時間・年360時間です。

これらを超える場合は、特別な事情、かつ条件を満たした場合のみとなっていますね。

要するに、基本的には月の残業時間の上限は45時間です。

となると、残業時間が40時間の企業はこの上限値に近い残業が当たり前化しているわけで、それはホワイト企業だとは言えないですよね。

ホワイト企業かどうかは明確な定義がないので、残業時間だけで一概に言えないところはあります。

ですが、一般的にホワイト企業かどうかを判断する上で、「残業時間が短いこと」は必須です。

よって残業時間が40時間は法律で定められた上限値に近い数字であり、これだけでホワイト企業だとは言えないと言えますよね。

理由② 年間の残業時間の上限値は360時間で毎月40時間残業すると480時間で大幅に超えるから

次に、月の残業時間が40時間だと、それを1年(12ヶ月)続けると480時間となります。

これは先ほど共有した上限値である年360時間を大幅に超えていますよね。

長時間の残業が当たり前化してしまっている企業は、この年間の上限値を超えてくる可能性は十分にあります。

(上限を超える残業を「特別な事情」のせいにして当たり前化させている企業はまだまだ多そうですから)

こうして年間の残業時間で見ても、月40時間の残業はホワイト企業だとは言えない理由になりえます。

理由③ 平均の残業時間が40時間と長い場合に法律の上限値を大幅に超える部署や職種が存在する可能性が高いから

そして最後に、40時間の残業が「平均」だとすると、部署や職種によっては40時間をゆうに超える可能性があります。

例えば、僕が新卒で入社した食品メーカーは事務職の残業がほとんどありませんでした。

このように「残業が発生しにくい部署や職種」が企業には存在します。(全職種が一律ではない)

こうした残業時間が少ない職種も含めた平均の残業時間が40時間であれば、別の職種の残業時間が80時間という可能性もありますよね。

部署や職種によって残業時間は異なり、すべての職種を含めた平均残業時間が40時間であれば、自分が配属した部署や職種によって残業時間がめちゃくちゃ長いという事態になりかねないことを押さえておく必要があります。

(反対に平均残業時間が40時間でも、自分が配属される部署や職種は残業が少ない可能性もありますが、今の時代に長残業が当たり前化している企業への入社は個人的にはおすすめできないですね)

なるほど!法律で定められた基本的な残業時間の上限値は「月45時間・年360時間」なんですね。これは1つの指標として押さえておく必要がありますね。

残業時間は何時間ならホワイト企業?

残業時間が40時間はホワイト企業だとは言えないと理解できたと思います。

ここで気になるのは「じゃあ何時間以内ならホワイト企業なの?」という基準ですよね。

結論から言うと、ホワイト企業ナビ編集部では「月の残業時間が25時間以内」を1つの基準としています。

理由はopenworkが発表した調査結果によると、約34万件の投稿による残業時間の平均は24時間(2021年時点)でした。

ホワイト企業にはこの平均残業時間に近い残業時間の水準が求められるということで、月の残業時間25時間以内を1つの基準として設けています。

» 【ホワイト企業の残業時間は?】勤務時間と合わせて解説します!

ホワイト企業かどうかは残業時間だけで判断できない

しかしあくまで月の残業時間が25時間以内というのは「残業時間という1つの指標だけで見た基準」であり、例えば離職率が高かったり、年間休日数が少なかったり、直近でパワハラやセクハラなどの問題が発生している企業はホワイト企業だとは言えないですよね。

要するに、ホワイト企業かどうかは様々な指標の総合点で決まります。

そしてその総合点は、個人によって異なり、Aさんにとってはホワイト企業でも、Bさんにとってはホワイト企業とは言えないという可能性もある世界です。

よってホワイト企業かどうかを判断する際は、「自分にとってどの指標が重要で、かつその指標はこの基準を満たしていないといけない」という”自分にとってのホワイト企業の基準”を元にする必要があります。

満足のいくホワイト企業に入社できる人は、たまたま入社した企業が良かったという人も多いですが、その一方でこうした基準をしっかりと設けて、その基準を満たした企業に入社していく人たちです。

ホワイト企業かどうか設定する項目について、参考になるようホワイト企業チェッカーという記事も書いています。

「どんな基準を設定すれば良いのかわからない」という方は、こちらの記事も合わせてチェックしてください。

» 【ホワイト企業チェッカー】働きやすい企業の見分け方を就活マンが独自解説!

残業40時間は働いていてきついのか?

ここまで残業時間40時間はホワイト企業だとはいえないことを話してきました。

しかし、実態として残業時間が40時間は働いていてきついのか?

月に40時間の残業だとすると、単純に1日2時間の残業時間になります。(1ヶ月の出社日が20日計算)

1日2時間の残業だと考えると、死ぬほどつらい事態にはならないかも?と思うところですが、毎日同じ時間の残業時間だとは限りません。

月初は全然残業がないけど、月末に仕事が多く入って毎日4時間残業という事態にもなりかねますよね。

要するに「残業時間が1ヶ月を通してどう割り振られているか」という点に着目する必要があると言えます。

1日4時間の残業となると、18時定時であれば毎日22時まで働くことになりますからね。

残業代がしっかりと払われる企業かどうかも重要

残業の長さに関して、社会人に話を聞くと「残業は多いけどその分の残業代が入るから良い」という人も多いです。

一方で残業が長くて精神的に辛そうな人に話を聞くと「残業が長いのにちゃんと残業代が入らない」と話すことも多いんですよね。

残業代が残業時間の分だけしっかりと支払われるかどうかは本当に重要な視点だと僕は思います。

そもそも残業代がしっかりと支払われないことは、労働基準法により違法となるので、会社を訴えることもできるのですが、普通はなかなかできないですよね。

残業した分、しっかりと割増賃金で支払われるなら気持ち的にも納得できると思います。

一方で、残業が長いのに残業代がしっかりと支払われないような悪質な会社だと、すぐに転職を検討することになると思うので、そのあたりは口コミサイトや内定獲得後に社員さんに話を聞く機会を作るなどして対応していくことをおすすめします!

▼おすすめの口コミサイト

ワンキャリア:就活生向け。企業の口コミだけでなく、選考情報も確認できる

ライトハウス:日本最大級の口コミサイトで、サイトも見やすいので個人的にベスト

オープンワーク:こちらも口コミサイト大手で、ライトハウスと併用するのがおすすめ

転職会議:約20万社の口コミが掲載されている大手口コミサイト

たしかに毎日残業が2時間なら耐えれるかもしれないけど、1日4時間の残業が1週間続くような会社は長続きする気がしないですね。

それに加えて残業代がしっかりと出ない会社なら、すぐに転職することになるよね。

残業40時間は体調不良やうつになるか?

残業40時間になると、普通に体調不良者やうつになる人は出てきます。

特に先の章で解説したような、月のどこかでまとまって残業しないといけないような会社だと特にですね。

ネットで調べてみても、物量と納期の比がおかしくて残業が40時間を超え、体調不良者も出ているというツイートもありました。

どのぐらいの残業時間で体調不良やうつになるのか、それは人によって異なります。

上司との関係性や仕事内容によってもきつさは大きく異なりますからね。

また厚生労働省が発表している資料を見ても、1週間当たり40時間(1日8時間)を超える労働時間が月45時間を超えて長くなるほど、業務と脳・心臓疾患の発症との関連性が徐々に強まるとされていることが指摘されています。

更には1週間の労働時間が100時間を超える場合は、更にその関連性が高まるとされていますね。

引用:厚生労働省「時間外労働の上限規制わかりやすい解説」

このように労働時間と体調不良の関連性は非常に大きいことが分かります。

普通に考えて、毎日の仕事量があまりに多いと体に負担もかかるし、メンタル的にもの仕事量がずっと続くのか…」という思考になって悪影響を及ぼすことは簡単に予想できる。

こうしたデータを元にしても、長時間労働は長い目で見た時に、体を壊して取り返しの付かない事態になるリスクが高くデメリットは大きいと僕は思いますね。

どれだけ長時間労働で頑張って、残業代を得たとしても、どこかのタイミングで体や心を壊してしまえば、そこまで得たものが全てパアになってしまいますよね。治療費もかかるし、仕事を休むとなれば貯金も切り崩していかないといけないし…。

残業時間40時間の残業代はいくら?

残業について、求職者の方からよくある質問が「残業40時間もすれば残業代が高いのでは?」という質問。

たしかに時間外労働に関しては、割増賃金が支払われるので時給換算すると高い給料を得ることができます。

時間外労働の割増率は基本的に25%であり、給料を時給換算した時の時給に1.25倍した給料が支払われます。

月の基本給が30万円だとして、時給換算すると「1875円/時間」となります。

残業代はこれに1.25倍をかけるので、1時間あたりの残業代は2343円となります。

すると月の残業時間が40時間だと、残業代は93720円となり、基本給と合わせて393720円が給料になりますね。

【残業40時間の残業代と月の給料例】

  • 基本給30万円
  • 1日の労働時間8時間で月の出勤日数は20日だと仮定
  • 時給は1875円|30万円÷(8時間×20日)=2343円
  • 1時間あたりの残業代は2343円|1875円×1.25=2343円
  • 基本給30万円で残業時間が40時間だった場合の月の給料は393720円

こうして見ると、残業代によって給料は大幅に上がります。

ですが、何度も言うように残業がどこか1週間に固まる可能性や、部署や職種によって大幅に長い可能性を考慮すると、残業時間が長い企業に入社するリスクは相当に大きいと言えますよね。

たしかに残業代は割増賃金でお得に見えますが、その分、プライベートを犠牲にしたり自己投資の時間がなくなったりと大局的に見るとデメリットも大きいですよね。目先のお金は手に入るかもしれないけど、失うものも大きいと思います。

残業時間40時間に関してその他よくある質問

ここまでの解説で説明しきれなかったよくある質問に回答していきます。

残業時間が40時間あることに対して、疑問がある方は1つでも解決してくださいね。

質問① 残業40時間だと1日あたりの残業時間は何時間ですか?

月あたりの残業40時間の場合、出勤日数が20日だとすると単純計算で1日あたりの残業時間は2時間です。

しかし、毎日同じだけの残業時間でないことを考えると、1日4時間以上の残業がある日がある可能性も高いですね。(反対に残業が全くない日もある)

また平均の残業時間が40時間の企業は、月によっても残業時間が異なる可能性があります。

そのあたりは内定獲得後に、社員さんに直接聞く機会を設けることで、「実際に入社してみたら6月の残業時間が80時間もあった!」といった事態を避けることに繋がります。

質問② 残業40時間は法律的にアウトですか?

残業40時間は、法律的にはセーフです。

しかし特別な事情なく、月の残業時間が45時間を超えると法律的にアウトになります。

(要するに月の残業時間が45時間が基本的な上限値です)

質問③ 残業40時間だと割増賃金で給料は高くなりますか?

残業代が出る方が当然給料は高くなります。

また残業代は、25%の割増率が適用されるので時給も残業分は高くなりますね。

しかし企業によっては残業時間分、フルで残業代が支払われないような企業も多いため、このあたりは社員さんに確認を取っておくべきです。

「残業代は当然支払われるでしょ」と思っていると、全然そうでない企業で驚くことも多いので、そのあたりのトラブルを避けるためにも入社前の口コミサイトや社員さんからの確認は必須ですね。

本記事の要点まとめ

最後まで読んで頂き、本当にありがとうございました!

平均残業時間が40時間の企業は、僕なら絶対に入社しません。

openworkが発表しているデータを見ても分かるように、残業時間は近年、大幅に減少傾向にあります。

そんな状況の中でも社員に長時間労働をさせる企業体質があるということは、それは残業時間の長さ以外の問題もはらんでいると僕なら考えるからです。

残業時間が短い企業を紹介するホワイト企業ナビを運営する僕としては、残業時間が長いと「考えたり行動する余裕」を完全に失うと考えています。

また僕なら残業が長いと、その分、ストレス発散で物欲が爆発して、無駄な買い物をしてしまって結局はお金がないという状況になると思うんですよね。

このあたりしっかりと自己分析した上で、残業時間が長い企業に勤めるかどうかは考えるべきだと思います。

今回の記事がそんな企業選びの参考になれば嬉しいです。

以上、就活マンでした!

【本記事の要点まとめ】

  • 月の平均残業時間が40時間の企業はホワイト企業だとは言えない
  • 民間企業の調査によると日本企業の平均残業時間は約24時間(回答数約34万件)残業時間の上限値は基本的には月45時間まででそれ以上の残業時間は特別な事情があり、かつ条件を満たす場合にしか法律で許されていない
  • 残業40時間の企業は部署や仕事内容によって40時間を大幅に超える残業をしないといけないリスクもある
  • 残業40時間あると体調不良やうつになるリスクも大きい
  • 残業40時間の企業は残業代が割増賃金で支払われるため給料は高くなるが、ストレスが大きくなったり体調を崩す可能性があったりとお金以外の面でデメリットが大きい
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この記事を書いた人

就活マン(藤井智也)

日本最大規模の就活ブログ「就活攻略論」を運営。
大学時代に中堅大学から超高倍率の食品メーカーからの内定を獲得後、1年で退社し独立。これまで執筆した就活記事は1200記事を超える。

この記事を監修した人

藤九 亮輔

国家資格「キャリアコンサルタント」を保有。
元大学キャリアセンター職員。
就活記事のライター歴5年。現在はホワイト企業ナビの編集部として活動中。

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