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ホワイト企業への入社を考える上で、「ホワイト企業はどのぐらい有給休暇が取れるのかな?」と疑問に思う人は多いはずです。
やはり有給休暇がしっかり取れると、気持ち的にも「よっしゃ!今日は休みなのに給料が入る!」とテンションが上がったり、どうしても休まないといけない時に有給として消化することができて嬉しくなりますよね。
そこで今回は、ホワイト企業ナビを運営する僕が、ホワイト企業の平均有給休暇日数について考察していきます。
ホワイト企業の平均有給休暇日数の参考値が知りたいという方は、ぜひ参考にしてくださいね!
目次
ホワイト企業の平均有給休暇取得日数と取得率
早速ですが、本題に入っていきます。
大前提として、そもそもホワイト企業に明確な定義は存在しません。
それゆえに「ホワイト企業の平均有給取得日数は◯日です」という明確な定義も存在しないんですよね。
よって、あくまで考えるべきは「ホワイト企業と言うなら平均有給取得日数は◯日は必要だよね」という目安となります。
ホワイト企業の有給休暇取得日数の目安
明確な定義は存在しませんが、厚生労働省が発表した「令和4年就労条件総合調査」によると、労働者1人あたりの有給休暇の平均取得日数は10.3日でした。
また従業員規模が1000人以上の企業に絞ると、労働者1人あたりの平均有給休暇取得日数は11.7日です。
これらの平均取得日数を考慮すると、ホワイト企業としては有給休暇の平均取得日数は13日以上欲しいところですよね。
企業規模 | 労働者1人あたりの有給休暇の平均取得日数 |
---|---|
全体平均 | 10.3日 |
1000人以上 | 11.7日 |
300〜999人 | 10.2日 |
100〜299人 | 9.5日 |
30〜99人 | 8.9日 |
有給休暇の付与日数については、その特性上、設立間もない企業や新卒の割合が多い企業では、会社全体としての取得率平均は下がります。
(有給休暇は基本的に正社員として入社してから、6ヶ月後(半年後)に10日付与され、勤続年数に応じて増えていき、6年半以上になると20日の上限に達するので。)
ですが、社員の平均年齢が高い企業で有給休暇の取得日数が少ない企業、具体的には有給休暇の取得日数が平均5日〜7日ほどしかない企業は「有給が取りにくい環境」になっていることが予測されるので、個人的はおすすめしません。
ホワイト企業の有給休暇取得率の目安
次に、先ほどの厚生労働省のデータを見ると有給休暇の取得率の平均は58.3%でした。
従業員規模が1000人以上の企業に絞ると、取得率の平均は63.2%ですね。
これらの数字を考慮すると、ホワイト企業としては有給休暇取得率は平均で70%以上は欲しいですよね。
企業規模 | 労働者1人あたりの有給休暇の平均取得率 |
---|---|
全体平均 | 58.3% |
1000人以上 | 63.2% |
300〜999人 | 57.5% |
100〜299人 | 55.3% |
30〜99人 | 53.5% |
有給休暇はあくまで指標の1つでしかない
もちろんホワイト企業かどうかの判断を有給休暇など、1つの指標だけでするのはNGです。
例えば、「有給休暇の取得率が100%です!」と求人に書いてあって、それを見て「お!この企業はホワイト企業だ!」と判断して入社したとします。
しかし、入社してみると「残業時間は毎日3時間以上」「3年後離職率は80%以上」「有給休暇は取得できるけどそもそも年間休日が少ない」となればどうですか?
ホワイト企業だとは言えないですよね。
ここまで解説した内容は、あくまで有給休暇という1つの指標だけに絞った時の目安です。
次の章にて、有給休暇だけでホワイト企業かどうかを判断してはいけない理由を詳しく解説していきます!
あくまで厚生労働省の調査を元にした日本企業の平均値から考えて、ホワイト企業の有給休暇日数や取得率を自分で定義づけることが大切なんですね。
有給休暇日数はそこまで満足できなくても、残業時間や年間休日、離職率、仕事内容など、複数の指標を元に考えて「ここは自分にとってホワイト企業だ」と判断することが重要なんだね。1つの指標だけで判断できないのがホワイト企業を探す難しさだよね。
【注意】有給休暇の計画的付与を理解しておこう
ここまで日本企業の平均値を元に、ホワイト企業の平均有給休暇取得日数・取得率を考えてきました。
しかし、有給休暇に関しては「計画的付与」という制度があり、企業に有給を取る日を決められてしまう制度があります。
この制度を使って、「うちの会社は有給休暇の取得日数がこれだけ高いです!」という採用アピールをする企業も多く、それに惑わされないようにするためには有給休暇の計画的付与についての理解を深める必要があります。
有給休暇の計画的付与とは
厚生労働省が公開している「労働時間ガイドライン」から抜粋すると、有給休暇の計画的付与とは「年次有給休暇のうち、5日を超える分については、労使協定を結べば、計画的に休暇取得日を割り振ることができる制度のこと」です。
要するに、付与された有給休暇のうち、5日を超える分は企業が取得する日を割り振ることができるんですよね。
一見、良い制度に思えるこの計画的付与制度ですが、求職者としてはどこに注意が必要なのでしょうか?
有給休暇を祝日で固定消化される企業に注意
結論から言うと、有給休暇の計画的付与を利用して、以下のような施策をする企業があります。
- 計画的付与制度によって祝日に有給休暇を消化される
- 計画的付与制度によって休日を作り年間休日数を多く見せる企業もいる
例えば、本来の定休日は年間105日しかないのに、有給の計画的付与によって祝日を10日有給消化させて「うちの会社は1年に115日休むことができますよ」という魅せ方ができてしまうんですよね。
これらを見極めるためには、「有給休暇を除く定休日が年間何日あるのか」「有給休暇の計画的付与を除いた有給休暇日数は何日あるのか」を確認することです。
求人票の時点でこれらを判断することは難しいかもしれないですが、「年間休日数」と「有給休暇日数」は確認することができるので、これらを分けて考えるようにしましょう。
また年間休日に関しては、別記事で詳しく解説しているので、この記事と合わせて確認してください。
» 【ホワイト企業の年間休日は?】120日が基準は本当なのか?
なるほど!有給休暇を入れた日数を「年間休日」として魅せる企業があるということですね。
【注意】有給休暇の取得率の良さだけを売りにする企業も多い
有給休暇の計画的付与について理解したところで、合わせてもう1つ注意点があります。
それは「有給休暇日数や取得率の良さだけを売りにして、その他の悪条件を隠す企業も多い」ということです。
企業側は人材を確保するために必死です。
それゆえに求人を通して、いかに自社が魅力的に見えるか工夫しています。当然ですよね。
よって何度も言うように、ある1つの指標だけを見てその企業をホワイト企業だ!良い会社だ!と判断するのは絶対にやめてください。
企業分析は面倒なので、ある1つの指標だけ見て良いと判断してしまう気持ちは痛いほど分かります…。
ですが、仮に「平均有給休暇日数が20日」の会社でも、そもそもの定休日がめちゃくちゃ少なかったり、残業時間が長すぎる可能性もありますよね。
1つの指標に惑わされないためには、有給休暇以外の指標を持つ必要があります。
別記事にて、ホワイト企業の特徴をまとめた記事と残業時間について解説した記事を書きました。
特にホワイト企業の特徴をまとめた記事を読んで、多くの指標を頭に入れた上で、企業を多角的に見て判断するようにしてください。それが入社後のギャップやミスマッチを避けることに繋がります。
▼ホワイト企業の特徴を解説
» ホワイト企業とは?【ホワイト企業の意味や特徴】
▼ホワイト企業の残業時間について解説
» 【ホワイト企業の残業時間は?】勤務時間と合わせて解説します!
たしかに自分が人事担当者だとして、有給休暇日数が多いという特徴があれば、それを前面に出して引きを作りますよね。
それは悪気があってやっているわけじゃないからこそ、求職者側も複数の指標を持って、多角的に企業を見ることが重要だよね。
そもそもなぜ有給休暇日数の多い企業が働きやすいと言えるのか?
ここまで「有給休暇日数の多い企業は働きやすい企業である」という前提で話してきましたし、多くの人は総認識していると思います。
(だからこそ、有給休暇の日数が多いだけでホワイト企業だと判断してしまうわけですが)
しかし、そもそもなぜ有給休暇日数の多い企業が働きやすいと言えるのか?
基本的なことですが、少し考えていきましょう。
僕が考えるに、有給休暇の多い企業が働きやすい企業である可能性が高い理由は「社員の休みを増やす余裕があるから」「有給を申請しやすい雰囲気があるから」という2つの理由を根拠しています。
①社員の休みを増やす余裕があるから
まず有給休暇の取得数が多い会社は、社員の休みを確保する余裕がある会社だと言えますよね。
(もちろん定休日も120日を目処にしっかりと確保されている前提で。)
ブラック企業の休みが少ないのは、社員が足りていなかったり、たくさん社員を働かせても儲からないから。
それゆえに長時間労働になり、休日も少なくせざるをえない状況となります。
一方で、ホワイト企業は社員が十分に足りていて、儲かるからこそ、1人1人の労働環境を良くする余裕が生まれます。
その1つとして有給休暇をしっかりと取得させる余裕がある企業は、ホワイト企業である可能性が高いと考えられますよね。
②有給を申請しやすい雰囲気があるから
次に有給休暇の取得数が多い会社は、有給を申請しやすい雰囲気があります。
僕が新卒で入社した食品メーカーはホワイト企業だったのですが、上司が「有給取りなよ」と有給休暇を取りやすい雰囲気を作ってくれていました。
このように上司や上の人たちも有給を取る環境では、こちらも有給を取りやすいですし、「有給なんて取るやつは許さない、サボりだ」という雰囲気が出ている会社は働きにくい雰囲気である可能性が高いですよね。
個人的にはこの「有給休暇が取りやすい雰囲気」は非常に重要だと考えていて、働きやすさに風通しの良さや社員同士のコミュニケーションのしやすさを重視する人は着目すべき点だと言えるでしょう。
なるほど!働きやすい企業は、社員の休みを確保する余裕があり、かつ有給休暇を申請しやすい雰囲気があると確かに考えられますね。
逆に有給休暇の取得数が極端に少ない企業は、社員の休みを確保する余裕がなく、また有給休暇を申請しにくい嫌な雰囲気がある可能性があるよね…。
有給休暇日数の多いホワイト企業の探し方
ここまでの解説で、有給休暇の取得数の目安が分かったと思います。
その上で「有給休暇をしっかりと取れるホワイト企業が知りたい」という人は多いですよね。
この章ではそんな有給休暇をしっかりと取れるホワイト企業の探し方を一覧で共有します。
【有給休暇の多いホワイト企業の探し方】
- ホワイト企業に特化した求人サイトから探す
- 大手求人サイトで検索条件を絞って探す
- 就職四季報から探す
- 口コミサイトの評判から探す
- 逆求人サイト経由で探す
- 就活エージェントから紹介してもらう
- 政府からの評価を得ている企業から探す
- 民間企業からの評価を得ている企業から探す
- リファラル経由で探す
- 新聞や経済誌経由で探す
詳しくは下記に記載しているリンクの記事に、それぞれ詳しい探し方を解説しているので、そちらを参考に企業を探すようにしてみてくださいね!
» 【ホワイト企業の見つけ方10選】最も効率的な探し方とは?
ホワイト企業の有給休暇に関してよくある質問
この章では、ここまでで解説しきれなかったよくある質問に回答していきます。
ホワイト企業の有給休暇に関して、疑問がある方はここで一緒にクリアにしていきましょう。
質問① 平均有給休暇取得日数が15日はホワイト企業ですか?
有給休暇の取得数が平均で15日の企業は、有給の取得数で見ると平均よりも好条件です。
厚生労働省が約3000社を対象にした調査では、従業員規模が1000人以上の企業の労働者1人あたりの平均有給休暇取得日数は11.7日だったので、15日あれば平均よりも3日も多い状況となります。
ですが、何度も言うように有給休暇の取得数だけでホワイト企業かどうかは判断できません。
残業時間、有給休暇以外の年間休日数(定休日)、離職率、仕事内容、過去にパワハラやセクハラの問題の有無、将来性や安定性など、自分にとってのホワイト企業かどうかの指標を立てて、それを満たす企業かどうかに着目することを大切にしてください。
ホワイト企業に明確な定義は存在しないことがポイントです。
質問② 大企業の方が有給取得日数が多いのは本当ですか?
大企業の方が、平均で見ると有給休暇の取得日数が多いのは事実です。
先に紹介した厚生労働省のデータを見ると、従業員規模が1000人以上の企業は11.7日、従業員規模が30〜99人の企業は8.9日と、平均の取得日数に2.8日の差がありました。
あくまでこれは「平均」なので、どれだけ大企業でも有給休暇の取得日数が少ない企業はあります。
また中小企業でも、有給休暇の取得日数が非常に多い企業もある。
一概に「大企業だから◯◯」とひとくくりに考えないことが重要です。
本記事の要点まとめ
最後まで読んで頂き、本当にありがとうございました!
有給休暇という指標だけで見たときに、どれだけの取得日数・取得数があればホワイト企業だと言えるのか、その目安を一緒に考えてきました。
個人的には有給休暇の取得日数は、極端に低くなければ、それよりも残業時間やそもそもの年間休日、離職率の方が重要な値だと考えています。
ですが、その「極端に有給休暇が少ない企業」を精査する上で、今回の記事にまとめた情報が役立つと嬉しいなと考えています。
これからもこのホワイト企業ナビでは、ホワイト企業に関連した情報をどんどん発信するので、ぜひ他の記事も読んでもらえると嬉しいです!最後にまとめて終わりましょう。
【本記事の要点まとめ】
- 有給休暇とは、一定期間勤続した労働者に対して、心身の疲労を回復しゆとりある生活を保障するために付与される休暇のことで、「有給」で休むことができる、すなわち取得しても賃金が減額されない休暇のこと(引用:厚生労働省「労働基準行政全般に関するQ&A」)
- ホワイト企業の定義は存在しないがゆえにホワイト企業の有給休暇の取得日数の定義は存在しない
- ホワイト企業としては有給休暇の平均取得日数は13日以上欲しいところである
- ホワイト企業としては有給休暇取得率は平均で70%以上は欲しいところである
- 有給休暇の取得日数だけでホワイト企業かどうかを判断せずに複数の指標で自分にとってホワイト企業かどうかを考える必要がある
【ホワイト企業に関する基礎知識】
- ホワイト企業とは・特徴
- ホワイト企業の基準
- ホワイト企業に入社するメリット・デメリット
- ホワイト企業が合わない人の特徴
- ホワイト企業の残業時間
- ホワイト企業の福利厚生
- ホワイト企業の年間休日
- ホワイト企業の有給休暇取得日数
- ホワイト企業の平均年収
- ホワイト企業の平均勤続年数
- ホワイト企業の割合
- ホワイト企業あるある
- ホワイト企業だけど辞めたい場合の対処法
【ホワイト企業の探し方・選考対策】
【年代別のホワイト企業への転職方法】
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