【ホワイト企業の平均年収は?】ホワイト企業に求められる給料の基準!

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ホワイト企業に入社したい」と思う就活生や転職者は多いと思います。

僕が就活生の時も、とにかく働きやすいホワイト企業に入社することを目標としていました。

そんなホワイト企業に関して、どれだけ残業時間が短く、休日数が多くても給料があまりに低いとホワイト企業だとは言えないですよね。

そこで今回はホワイト企業の平均年収はいくらか?

またホワイト企業として求められる給与水準はいくらなのか?

これを詳しく調査して解説していきます!

ホワイト企業の平均年収は?

まず大前提として、そもそもホワイト企業に明確な定義は存在しません。

一般的には「働きやすい企業」「福利厚生や労働環境が充実していて世間からの評価が高い企業」など、様々な言われ方をしていますが、ホワイト企業ナビ編集部ではホワイト企業を以下のように定義しています。

ホワイト企業=社員を大切にしている企業

社員を大切にしているがゆえに、労働環境を整え、平均よりも基準の高い待遇を用意する。

そんなホワイト企業について考える上でポイントになるのは、やはり「平均よりも高待遇」という点ですね。

よってホワイト企業の平均年収を考える場合は、そもそもの日本企業の平均年収を知る必要があります。

日本企業の正社員の平均年収は508万円

国税庁が発表した「令和3年分民間給与実態統計調査」を参考にするのが確実です。

日本企業の正社員の平均年収は508万円でした(平均年齢は46.7歳、平均勤続年数12.6年)。

他のデータも参考にしてみましょう。

厚生労働省が発表した「令和3年賃金構造基本統計調査(有効回答数:56,465事業所)」を見ると、月の給料は平均30.7万円でした。

これにボーナスが加わることで、国税庁が発表した平均年収に近い年収になりそうですよね。

大卒者の初任給は平均22.5万円

次に大卒の初任給の平均を見ていきましょう。

厚生労働省の資料によると、大学卒の場合の初任給は平均22.5万円。(※基本給ではなく残業代や各種手当てが含まれた初任給である点に注意)

大学院卒の場合の初任給は平均25.3万円でした。

引用:令和3年賃金構造基本統計調査

このデータは基本給ではないので、求人に書かれている基本給よりも高い水準になっていますね。

よって求人票に書かれている金額よりも高い金額が調査対象としては出ています。

ホワイト企業に求められる平均年収・初任給の水準

以上のデータを元に、ホワイト企業としては平均よりも高水準であるべきだと考えると、ホワイト企業に求められる平均年収や初任給の水準は以下となります。

【ホワイト企業に求められる給与水準】

  • 平均年収507万円以上(平均年齢46歳時)
  • 平均月収30万円以上
  • 大卒での初任給22.5万円以上

もちろんホワイト企業かどうか明確な定義は存在しないので、「平均年収507万円以上ないとホワイト企業ではない」と言い切ることはできません。

それ以上にホワイト企業に対しては、自分自身で定義や基準を設定することが重要なんですよね。

僕を含めたホワイト企業ナビ編集部が設定しているホワイト企業の定義は、以下の3条件を全て満たすこと。

  • 年間休日120日以上
  • 平均残業時間25時間未満/月
  • 3年後離職率3割未満

これらに加えて、あまりに給与水準が低くないか?最低限の福利厚生(法定福利費)が整っているか?パワハラなど問題が起きていないか?といった複数の視点も込みで判断しています。

このように自分にとってどんな企業がホワイト企業なのかを明確化していることが重要なので、ぜひ年収や初任給の面ではここで記載した内容を参考に設定してみてくださいね!

ホワイト企業かどうかを平均年収だけで判断することの危険性

ここまでホワイト企業に求められる平均年収、給料の水準を確認してきました。

僕が就活生の時も、とにかく「平均年収が高い企業はどこだろう」と年収に着目することが多かったのですが、その時、同時に残業時間や離職率も必ず確認するようにしていました。

今振り返ると、年収だけで企業を選ばなくて良かったな…と本当に思いますね。

なぜ年収だけで企業を選ぶのは危険なのか?僕が考える理由は大きく3つあります。

【平均年収だけで企業を選ぶ危険性】

  • 年収が高くても残業時間が長いと加齢とともに体力が衰えて体を壊すリスクがある
  • 年収が高くてもストレスが大きいと散財してしまう
  • どれだけ年収が高くても仕事内容との相性が悪いと早期退職に繋がる

①年収が高くても残業時間が長いと加齢とともに体力が衰えて体を壊すリスクがある

まず第一に、どれだけ年収が高くても、残業時間が長いと加齢とともに体を壊すリスクが上がります。

やっぱり普通に生きていると「目の前のお金」が重要に感じてしまうものです。

年収が高い会社を見ると、「おお!年収が高くて最高じゃないか!お金がたくさん貯金できるし使えるようになるぞ」と思う。

しかし、人生はそんな都合良くいくものじゃないと思っていて、仕事を通して体を壊してしまったら、その治療費がかかってくる。

更に同じ仕事に戻れないとなれば、40代、50代で初めての転職を考える必要が出てきて苦労することにもなりかねない。

要するに「目の前のことだけでなく長期的に考える必要がある」ということです。

平均年収が高いだけで企業を選び、残業時間が長く、仕事が厳しい企業に入社したとして、そこで短期的に成長して転職しても役立つようなスキルを得て、転職していける人は良い。

一方で、仕事に忙殺されてしまい、転職を考える余裕もなく、プライベートを犠牲にして何十年も働き、40代、50代で体を壊して転職を余儀なくされる。転職先での年収は大幅に下がってしまう。

こうしたリスクを考えた上で、長期視点で企業を選ぶ必要があると僕は考えています。

②年収が高くてもストレスが大きいと散財してしまう

次に、平均年収だけで選んでしまうと、仮に就職先がストレスの大きい会社だと、入った給料で散財してしまいます。

かなり古いデータにはなりますが、厚生労働省が発表した「平成20年度自殺対策に関する意識調査」を見ると、ストレスの原因として1位が「勤務問題」であり、またそのストレス発散の方法の3位に「買い物」が来ています。

令和になってもこのストレス原因とストレス発散方法は変わらないはずです。

ストレス等の原因
ストレス等の解消方法

要するに、どれだけ年収が高くても、自分にとってストレスが大きい会社に入社してしまえば、生活の中で「仕事に関するストレス」が最も大きなストレスになる可能性が高く、かつそれを発散するために散財してしまうため、お金は残らない。

結果的に、「平均年収が普通でもストレスが少ない人」よりもストレスが大きく、かつお金がない状況になりかねない可能性は十分にあります。

こうしたリスクを考えることができれば、「自分にとってどんな仕事ならストレスが少なく取り組めるのか(自分の得意を活かせる仕事は何か)?」「残業時間はどれぐらい耐えられるだろうか?」「どんな人と相性が悪いのか?」といった自己分析の重要性に気づくはずです。

そして、その自己分析の結果を元にした企業選びの軸をいくつか設定し、平均年収だけでなく、それらの軸と織り交ぜて企業を選ぶことが重要になりますよね。

③どれだけ年収が高くても仕事内容との相性が悪いと早期退職に繋がる

そして最後、平均年収だけを見て企業選びをしている人に伝えたいこととして、「仕事内容」の選定は本当に大切です。

仕事内容は「営業」といった職種だけでなく、「どんな商品をどんな人に、なぜ届けるのか」といった具体的なところまで深堀りする必要があります。

僕の例で話しますね。

僕が新卒で入社した食品メーカーは、どのスーパーにも商品が置いてあるような大手企業でした。

それゆえに営業職として仕事をしていたのですが「この仕事は自分じゃなくても回っていくな」と思ったんですよね。

商品自体には愛着があったし、商品が好きだったので1年は続けることができたのですが、、これが商品自体に自分が魅力を感じてなかったら多分1ヶ月で辞めていたと思います。

入社する企業に対して、「その企業が扱う商品に自分が魅力を感じるか?」「その企業が扱う商品によって助かる人たちの層を本当に助けたいと思うか?(その企業が対象とするお客様の層に対する情熱)」あたりは、長期間働く上でめちゃくちゃ重要だと僕は考えています。

ぜひこの視点を追加で持って、仕事内容が自分に本当に合うかどうかを考える時間を作ってみてください!

そうしないと早期退職に繋がり、また転職活動を1から始める必要がありますからね。(しかも新卒よりも不利な状態で)

こうした見ると、年収が高いだけで企業を選んでしまうと、ストレスが大きく散財して結局お金がなくなるリスクがあったり、仕事内容に対する精査があまくてすぐに辞めることになるリスクがあると分かりますね。

「企業選びの軸が大切」と言われるけど、企業選びの軸は本当に大切で、「社会貢献したい」とかざっくりしたことじゃなく、もっと具体的な企業選びの軸、要するに入社する企業に求める具体的な条件を設定する必要があるんだね。

そういった企業選びの軸として、いくつかの指標を提示している「【ホワイト企業チェッカー】働きやすい企業の見分け方を就活マンが独自解説」の記事が参考になるよ!

平均年収が高いホワイト企業の特徴

ここまでホワイト企業に求められる平均年収の基準と、年収だけを見て企業を選ぶことの危険性について解説してきました。

次に解説しておくべきは、平均年収が高いホワイト企業の特徴です。

そもそもどんな企業が年収が高いのでしょうか?なぜ企業ごとに年収に大きな差があるのでしょうか?

平均年収が高いホワイト企業の特徴は以下のとおりです。

【平均年収が高いホワイト企業の特徴】

  • 儲けが出ている
  • 参入障壁が高い事業を展開している
  • 利益が出やすい業界に属している

①儲けが出ている

まず大前提として、毎年継続して年収が高い企業は儲けが出ている企業です。

しっかりと利益を出せるビジネスモデルで事業をしているからこそ、社員に高い給料を払うことができます。

ホワイト企業は残業時間も短いため、効率的に儲けが出せるビジネスモデルを展開しており、独自の競合優位性を持っていることが多いですね。

②参入障壁が高い事業を展開している

次に年収が高いホワイト企業の特徴としては、参入障壁が高い事業を展開していることが挙げられます。

IT業界のように続々と新しい企業が参入してくる場合、よほどの競合優位性があるか、潤沢な資金や企業規模があるかしなければ、何年、何十年も従業員に高い給料を払うことができません。

一方で、僕が新卒で入社した食品メーカーのように、参入障壁が非常に高い事業を展開していれば、1度シェアを取れると継続してシェアを取り続けることができます。

企業分析をする上で、「その企業が展開している事業は儲かりやすく、かつ参入障壁が高い事業かどうか?」という点に着目することをおすすめします。

③利益が出やすい業界に属している

そして最後に、年収が高いホワイト企業は、利益が出やすい業界に属している傾向にあります。

どの業界に属しているかによって、その企業の儲かりやすさや、ここまで話してきた参入障壁は大きく違います。

では具体的にどの業界が、ホワイト企業の多いホワイト業界なのか?

僕が分析した結果、以下の業界はホワイト業界である可能性が非常に高いと言えます。

詳しい理由は「【ホワイト業界ランキング15選】各業界の企業例や探し方も合わせて共有」にて解説しているので、業界選択の重要性やそもそもどんな業界があるのか詳しくない人は、ぜひ参考にしてみてください!

また高給なホワイト企業として、代表的な大手企業を15社紹介する記事も用意しています。

こちらの記事ではより詳しく高給なホワイトの特徴を解説しているので、合わせて読んでみてくださいね。

» 【高給なホワイト企業15社】高収入な優良企業を厳選して紹介!

ホワイト企業でありながらも社員に高額の給料を払える企業は、やはり儲かる事業を展開していて、参入障壁や競合優位性が高い企業になりますよね。

短期的に高給を払える企業なら多いと思うけど、何年、何十年とホワイト企業であり続けて、高い給料が払えるような企業は、絶対にそれらの特徴が必要になってくるよね。

本記事の要点まとめ

最後まで読んで頂き、本当にありがとうございました!

ホワイト企業の明確な定義が存在しない以上、ホワイト企業の平均年収も明確には存在しません。

ですが、ホワイト企業としては日本企業の平均水準の年収は必要ですよね。

この記事を通して、日本企業の平均年収の水準を理解してもらえたのなら嬉しいです!

また、僕が就活生の時も年収ばかりに目がいっていました。

ですが、結果的に残業時間が短いホワイト企業に入社したからこそ、プライベートな時間、自己投資にかける時間ができて、独立でき、今の自分があると思います。

何事にも正解はありません。

だからこそ、自分にとってのホワイト企業の定義や企業選びの軸を設定し、それに基づいた企業選びができるようになることが重要ですね!

これからもこのホワイト企業ナビでは、ホワイト企業に関する情報を調査、共有していきます!

以上、就活マンでした!

【本記事の要点まとめ】

  • ホワイト企業には明確な定義が存在しないがゆえにホワイト企業の平均年収として明確に語れる数字は存在しない
  • ホワイト企業として日本企業の平均水準の給与が求められる
  • 日本企業の正社員の平均年収は508万円
  • 大卒者の初任給は平均22.5万円
  • よってホワイト企業に求められる給与水準として平均年収507万円以上(平均年齢46歳時)・平均月収30万円以上・大卒での初任給22.5万円以上の3基準に着目したい
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この記事を書いた人

就活マン(藤井智也)

日本最大規模の就活ブログ「就活攻略論」を運営。
大学時代に中堅大学から超高倍率の食品メーカーからの内定を獲得後、1年で退社し独立。これまで執筆した就活記事は1200記事を超える。

この記事を監修した人

藤九 亮輔

国家資格「キャリアコンサルタント」を保有。
元大学キャリアセンター職員。
就活記事のライター歴5年。現在はホワイト企業ナビの編集部として活動中。

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