農薬事業とファインケミカル事業を展開する化学メーカー

ホワイト企業ナビ編集部です。
まずはじめに、北興化学工業株式会社の事業内容をお伝えします。

同社は日本の農業に不可欠な「農薬事業」、日用品から電子機器まで身の回りにある数多くの製品の原材料となる「ファインケミカル事業」という、2つの事業を展開しています。

1950年の創立以来、農薬とファインケミカル製品の製造・販売を事業の柱に70年以上の歴史を誇り、農薬とファインケミカル製品を通じて、食の安全と社会の発展に貢献し続けている化学メーカーです。

◯農薬事業
「種子から収穫までを護るホクコー農薬」をモットーとし、高い開発力で自然環境にやさしい製品をはじめとした数百品目の製品をラインアップ。国内はもとより、海外へも市場を拡大している北興化学工業のコア事業です。

◯ファインケミカル事業
高機能、高純度の化学品開発を通じて社会へ貢献しており、グリニャール反応の工業化技術をキーテクノロジーに、幅広い産業界からのニーズに応えています。

【東証スタンダード上場】各事業で独自の強みを発揮

同社は東証スタンダード上場という安定した経営基盤を持つほか、食に関わる農薬事業、生活必需品に関わるファインケミカル事業と、各事業における需要も安定しています。また、それぞれの事業で独自の強みも兼ね備えており、まさに安定企業といえます。

◯地域密着型のマーケティングによる商品開発｜農薬事業
同社では全都道府県にそれぞれ営業担当を配置した「地域密着型のきめ細やかなマーケティング」を展開しています。各地域の農家の方々の声を反映させることで、農作物の安定供給を支えられる”高い商品開発力”を実現しています。

◯高い技術力を有する技術者の育成｜ファインケミカル事業
同社ではコントロールの難しい化学反応を高い技術力で制御し、高品質・高付加価値のファインケミカル製品を作り出しています。製造現場なども経験したオールラウンドな技術者を育成できているからこそ、難易度の高い技術を駆使できている点は、まさに同社の強みです。

【長い平均勤続年数】距離が近くフラットな関係性が特徴的

同社は従業員数628名（2023年11月末時点）という規模で、70年以上の歴史を持つ企業ですが、組織が確立されているわりに役員や上司との距離が近く、コミュニケーションを取る機会も多いなど、フラットな関係性が構築されています。

また、各地域の支店は本社よりもさらに少人数でコンパクトな組織となるため、家族的な雰囲気も生まれており、プライベート含め、相談などもしやすくなっているそうです。

平均勤続年数20年（2023年度実績）という数字が示すとおり、長く働き続ける社員が多いのも、上記のようなフラットな関係性や相談しやすい雰囲気によって、居心地よく働けることが大きく影響しているのだろうと編集部は感じました。

社員一人ひとりの声を大切にしている組織

同社は社員一人ひとりの声を大切にしている組織です。
もちろんすべての提案や意見を採用できるわけではありませんが、社員の声を一方的に否定するようなことはなく、可能な限り受け止め、実現に向けて取り組んでいます。

これまでも役員陣が各支店を回るなかで聞いた声をきっかけとして、待遇面の改善や資格取得支援の拡充などが行われたほか、年1回の自己申告面談を通じ、直属の上司が対面でそれぞれの社員の要望などを汲み取っているとのこと。

70年以上の歴史や数百名を超える規模を持つ上場企業と聞くと、なかなか個々の提案や要望を伝えづらいイメージを持つ人もいると思います。ただ、そのようなイメージとは違い、社員一人ひとりの声を尊重しているのが北興化学工業という会社です。

【年間休日128日】特に住宅関連と休暇関連の制度が充実

同社の年間休日は128日と元々の休暇数が非常に多く、平均有給休暇取得日数12日を合わせると、年間の休日数は140日に上ります。会社全体としても、社員が有給休暇を取得するよう積極的にアプローチしているそうです。

また、化学業界は福利厚生が安定している業界といわれる中、上記のような休暇制度に加え、最低でも10年間は家賃補助が適用されるなど、他社に比べ、同社の住宅関連の福利厚生は非常に充実した内容となっています。

働き方に関しても、システム導入による業務効率化や時間管理を徹底することで、各社員の残業抑制に対する意識が高まってるほか、異動などを含め、適材適所の配置によって効率的に業務をこなせる体制づくりにも注力しています。

そもそも同社では、ある程度の経験を積めば、自分で仕事を組み立てていくことが多く、個々人でスケジュールを立てながら計画的に仕事を進められる点も、残業抑制の一因になっているとのことでした。

主に農薬事業における営業や営業事務・管理部門を担う仕事

主に文系の方が配属される総合職のポジションは以下のとおりです。
なお、入社前の選考段階において、希望する職種と事業を選ぶことができ、入社後も基本的には希望する職種に配属されるとのことでした。

◯農薬営業
農薬事業の営業ポジションとして、担当の都道府県に駐在し、主にJA組織に対する農薬のルートセールス（販売活動）や普及活動、適正使用方法の技術指導などを行います。

◯営業事務・管理部門
営業支援・物流・企画・総務・人事・経理など、会社が円滑に機能するための諸業務を担当します。

段階的なステップを踏みながらじっくり育成する教育スタイル

入社後、まずは会社の全体像を知ることを目的に、約2週間の新入社員研修を行います。外部講師による社会人マナーや各部署による業務説明のほか、実際に研究所や工場に行き、体験型の研修で製品やものづくりに関する理解を深め、4月中旬に配属となります。

配属後から1年間はOJT形式で先輩社員のサポートを受けつつ、まずは基本的な仕事の流れなどを覚えていきます。また、入社半年後、2年目、3年目、5年目のタイミングでフォローアップ研修を開催しており、同期と立ち位置共有を行える貴重な機会となっています。

このほか、ビジネススキルや営業スキル、生産スキルなどを学べる通信教育制度、化学メーカーに必要な資格取得の費用補填や奨励金支給といった資格取得支援制度、博士号取得制度など、自己啓発に関する手厚いサポートも用意されています。

上記のとおり、各社員のレベルや成長度合いに合わせ、段階的なステップを踏みながらじっくり育成するのが同社の教育スタイルになっているとのことでした。

たしかな知識・スキル・人間性を兼ね備えた人材に成長できる

各分野に必要な基礎部分をしっかり固めてから次のステップに進むなど、同社では時間をかけて社員一人ひとりをじっくり育成しているため、たしかな知識やスキル、人間性を兼ね備え、どこでも活躍できる”市場価値の高い人材”に成長することができます。

また、ある程度の経験を積めば、営業や研究開発など職種に関わらず、どの仕事においても裁量を持ち、自分で計画を立てながら仕事を進められるのも同社の特徴です。

なにより、北興化学工業が手掛ける農薬事業やファインケミカル事業は、食や生活必需品など多くの人の生活を支える仕事であり、日々大きなやりがいや達成感を感じながら働ける点は、同社ならではの魅力といえます。

北興化学工業で働く上で理解しておくべきこと

ホワイト企業ナビ編集部では、この求人を見た人が入社後に「イメージと違った」というミスマッチを起こさないよう、合わない人の特徴等についても隠さずお伝えしています。

まず、同社は基礎を大切にしている会社であり、段階を踏みながらじっくり育成するスタンスとなるため、最初からスキル重視で応用的な技術やノウハウを学びたい人、個人プレーで成果を上げたいと考えている人には、合わない環境です。

また、新しい発想をどんどん実現したいと考えている人には合わない部分があるかもしれません。もちろんアイデアを出せる人材も必要としていますが、事前の検証など、アイデア実現に向けて堅実な側面がある点は、知っておいてほしいとのことでした。

編集部が考える北興化学工業のホワイトポイント

今回の取材を終えて、ホワイト企業ナビ編集部が感じた北興化学工業株式会社のホワイトポイントは以下の2点です。

①各事業で確固たる地位を築いている安定企業
同社が事業を展開する農薬事業・ファインケミカル事業は、いずれも安定業界と言われています。その中で70年以上にわたって信頼と実績を積み重ね、各事業で確固たる地位を築いている同社はまさに安定企業であり、入社後も安心して長く働ける点はホワイトポイントだと感じました。

②居心地の良さを感じながら働ける環境
「距離が近くフラットな関係性」「社員一人ひとりの声を大切にする姿勢」といった特徴に加え、住宅関連や休暇関連の制度・福利厚生も非常に充実していますよね。平均勤続年数が長いことからもわかるとおり、社員が居心地の良さを感じながら働ける環境は、まさに同社のホワイトポイントです。

以上の2点こそ、ホワイト企業ナビ編集部が感じた同社のホワイトポイントになります。
「食や生活必需品を支える仕事がしたい人」「社風や考え方に共感した人」「じっくりと成長していきたい人」にこそ、ぜひ注目してほしい企業です。