この記事では、優良企業の探し方・見分け方について僕が実際にやってきた方法をバシッと共有していきます!
就活生や転職希望者のみなさん、こんにちは!
累計2000万PVを突破した日本最大規模の就活ブログ「就活攻略論」を運営している就活マンです。
(これまで7年間、ほぼ毎日スタバにこもって1500以上の記事を書いてきました。就活や転職についての知識は誰にも負けない自信があります!)
… その代わりに友達が少なく、週1回の1人サウナを楽しみに寂しく生きています。笑
「就職するなら優良企業がいい!」とみなさん考えていると思うのですが、優良企業を見分けるのは簡単じゃないですよね。
詳しい仕事内容や社風など、入社してみないと分からないことも少なくないからです。
でも実は、優良企業かどうかを見分ける方法ってたくさんあります。
重要なのは、優良企業の探し方や見分け方を知っているかどうかなんです!
そこで本記事では、僕が就活をしていた時に優良企業を探すために実践していた10の方法を紹介します。
優良企業を探す際によくある失敗行動についても紹介するので、ぜひ最後まで読んでいってくださいね!
目次
そもそも優良企業とは何か?
優良企業の探し方・見分け方を紹介する前に、「そもそも優良企業とは?」について確認しておきます。
ここがずれていると、人によって捉え方がまちまちなってしまうので。
あくまでも僕の個人的な考えですが、きっと多くの人にとって「優良企業かどうか」を見分けるための基準になると思いますよ!
社員を大切にする企業のこと
優良企業とは「社員を大切にする企業のこと」だと僕は考えています。
なぜかと言うと、社員を大切にする企業なら高い確率で不当な扱いを受けにくいからです。
逆に、社員を大切にしていない企業ではどんなことが起きると思いますか?
【社員を大切にしない企業でありがちなこと】
- 低賃金で長時間労働を余儀なくされる
- 残業が常態化していてプライベートの時間が確保できない
- 休日が少なくしっかりと休息できない
- 職場の人間関係がギスギスしていて居心地が悪い
- 社員の意欲が低く業績が伸び悩んでいる
- 社員の定着率が低く、入れ替わりが激しい
こうしたことが起きてしまう大きな原因は「企業として社員を大切に扱っていないから」ではないかと思うんです。
社員を大切にしない企業って、突き詰めると経営トップが人を大切にしていないんですね。
「社員が辞めたら、代わりの人材を採用するだけで済む」ぐらいに社長自身が考えているから、社員が不当な扱いを受けてしまうんです。
もし社員を大切にしようとしている企業で長時間労働が続いていたり、社員の離職率が高かったりすれば、経営者として「何とかして改善しなければ」と思うでしょう。
少なくとも、劣悪な職場環境がずっと改善されずに続いていくようなことは考えにくいんです。
なので、僕は「社員を大切にする企業=優良企業」と考えてきました。
個人によって優良企業の定義は異なる
ただ、「社員を大切にする企業=優良企業」というのは、あくまでも僕の個人的な考えです。
実は、優良企業の明確な定義ってないんです。
人によっては「仕事がめちゃくちゃキツくても年収が高いのが優良企業」と考えるかもしれません。
もしくは、「しっかりと休みが取れてワークライフバランスを実現しやすい企業が優良企業」と言う人もいるでしょう。
個人によって優良企業の定義は違うんです。
人によって違いはあれど、「社員を大切にしているかどうか」である程度の見分けはつくというのが僕の立場ですね。
たとえば「仕事がめちゃくちゃキツいのに年収が超絶低い」とか、「休みもろくに取れずに働き続けなくちゃならない」といった企業は、大半の人にとって優良企業ではないでしょう。
そういうことが起こりにくい企業を見分ける基準として、「社員を大切にしているかどうか」は有力な目安になると思っています。
ここから先、優良企業と呼んでいるのは「社員を大切にしている企業」のことだと思って読み進めてくださいね!
優良企業の探し方【10選】
僕が就活をしていた時に優良企業を探していた方法10選を共有します。
重要なのは、探し方を1つだけじゃなく複数知っていることです。
優良企業を探し当てる確率を高めるためにも、次の方法を実践していきましょう!
【優良企業の探し方】
- 就活エージェントに紹介してもらう
- 大手求人サイトで条件を絞って検索する
- 口コミサイトで評価の良い企業を検索する
- ホワイト企業トップ500から見つける
- 厚労省認定のマーク取得企業から見つける
- ホワイト認定企業から見つける
- 就職四季報から見つける
- 新聞や経済誌から見つける
- 合同説明会に参加する
- OB・OG訪問をして社員さんに直接聞く
探し方① 就活エージェントに紹介してもらう
優良企業の探し方として最初におすすめしたいのが、就活エージェントに紹介してもらう方法です。
就活エージェントを活用した場合としない場合で一番大きく違うのが「担当アドバイザーがつくかどうか」という点ですね。
就活エージェントのアドバイザーは、業界や企業の裏事情をよく知っています。
企業のポジティブな情報もネガティブな情報も把握しているので、就活生におすすめできる優良企業を優先的に紹介してもらえる可能性が高いんです。
中には多くの就活生に知られていない、隠れた優良企業を紹介してもらえるケースもあります。
優良企業を効率よく探すなら、就活エージェントの活用はマストです!
僕はこれまで5年に渡って、就活ブログを運営してきました。
その中でほぼ全ての就活エージェントを見てきたのですが、利用する時は必ず「保有している求人が多い大手のサービス」かつ「実績と評判の良いサービス」を選ぶようにしてください!
僕がこれまで見てきた50以上の就活エージェントの中で、特におすすめは「ミーツカンパニー就活サポート」です!
僕が今就活生なら、まずはミーツカンパニー就活サポートの初回面談を受けて、他に2つほど可能であれば就活エージェントを利用して担当者を厳選するようにします。
就活エージェントは、本当に担当者さんの質で決まるので「担当者の厳選」は必ず行うようにしてください!
(逆に親身になってくれて、選考支援の質が高い担当者さんが付いてくれると、就活において最強の無料サービスだと僕は思ってます!)
ミーツカンパニー就活サポート
「ミーツカンパニー就活サポート」は、人材会社大手のDYMが提供する就活エージェントです。
保有求人数が多く、かつ紹介してもらえる求人の質が高いのが特徴。(担当者さんに話を聞いたのですが、紹介する求人をそもそも厳選しているようです)
またオンライン面談にも対応しているので、気軽に利用できるのも嬉しいと個人的に最もおすすめしています!
その他の就活エージェントに関して、僕のおすすめを「おすすめ就活エージェント23選【就活のプロが厳選】」にてランキング化しておきました!
ほぼ全てのサービスが、オンラインで初回面談を受けられるので、気になる就活エージェントはどんどん利用して、信頼できる担当者さんに付いてもらいましょう!
(初回面談を受けて微妙だと思った場合は、すぐに切ってしまうのが重要です!!)
探し方② 大手求人サイトで条件を絞って検索する
マイナビやリクナビといった大手求人サイトでも、条件を絞って検索することで優良企業が見つかる確率を高められます。
たとえば年間休日数や平均残業時間といった、「社員を大切にする企業なら達成できている可能性が高い条件」を指定して検索すればいいんです。
下図は「マイナビ」の求人検索条件の選択画面です。
2022年4月の時点で、23卒向け求人が上記の条件で1600件以上の求人がヒットします(勤務エリアを全国にした場合)。
全体の求人数が2万5千件以上あるので、1600件に絞っておいたほうが効率よく探せますよね。
もちろん条件に該当する企業が100%優良企業とは限りませんが、優良企業を探し当てるまでの時間は短縮できるはずです!
探し方③ 口コミサイトで評価の良い企業を検索する
優良企業を探すには、口コミサイトを活用する方法もおすすめです。
口コミサイトには、その企業で働いたことのある方や現在就業中の方々のリアルな意見が投稿されています。
良い口コミを1〜2個見かけただけで「優良企業だ!」と判断するのはリスクがありますが、複数のポジティブな口コミが見られれば本当に優良企業の可能性があります。
複数の方々が「ここは良い会社ですよ」と言っているわけですからね!
本来なら入社しないと分からない企業の内情や職場の雰囲気も、口コミサイトをチェックすれば事前に知ることができます。
僕がおすすめするのは、次の4サイトです。
どれも完全無料ですので、安心して活用してくださいね!
【おすすめの口コミサイト】
口コミ情報を元にしたマイナビのようなイメージ
口コミ掲載社数が最大規模
口コミ情報の数や見やすさが優秀
・就活会議
就活生向けの口コミサイトとして大手
探し方④ ホワイト企業トップ500から見つける
東洋経済が発表している「ホワイト企業トップ500」の中から、優良企業を見つけるのも1つの方法です。
入社3年後の定着率を元にした「新入社員に優しい『ホワイト企業』」のランキングを発表しているので、新卒で働きやすい企業を探す参考になります。
3年前に入社した新卒の人数と男女比も公開されているため、採用実績を知る手がかりにもなるでしょう。
1つ注意しておきたいのが、ランキングの基準が3年後定着率という点ですね。
普通に考えれば「3年後離職率が低い=優良企業」なんですが、そこだけで判断するのはリスクがあります。
なので、他の探し方とも組み合わせてホワイト企業トップ500を活用しつつ、しっかりと企業研究をするようにしてくださいね!
ランキングだけを見て「優良企業だ!」と判断しないことが大切です。
ホワイト企業ナビでも、独自に優良企業を選定・ランキング形式で紹介しています。
こちらの記事も、優良企業を探す際にぜひ役立ててください。
» 【優良企業ランキング】僕が入社したい優良企業を業界ごとに順位付け!
探し方⑤ 厚労省認定のマーク取得企業から見つける
厚労省では、さまざまな観点から従業員の就業環境の改善に積極的な企業に「認定マーク」を付与しています。
認定マークは次の5種類です。
【厚労省認定マークと認定基準】
- くるみんマーク:子育てサポート企業として認定された企業
- プラチナくるみんマーク:くるみん認定の中でもとくに高い水準をクリアした企業
- えるぼしマーク:女性の活躍を推進している企業
- ユースエール:若者の採用や育成活動を積極的に実施している企業
- トモニンマーク:仕事と介護を両立できる環境を整備している企業
- ホワイトマーク:安全衛生優良企業として認定された企業
注意が必要な点としては、「ホワイトマーク取得企業だから優良企業」とも言い切れないということです。
なぜなら、ホワイトマークの認定基準には派遣労働者も含む労働災害の発生状況といった項目も含まれているからです。
もちろん、こうした項目は新卒社員にも関わりがあるにはあるのですが、新卒社員だけに的を絞ったホワイト企業認定ではありません。
「新卒社員を大切にしているか?」だけが認定基準ではないので、認定マーク取得企業だったとしても鵜呑みにせず、しっかりと企業研究をしておく必要があります。
探し方⑥ ホワイト認定企業から見つける
ホワイト企業認定を受けた企業の中から、優良企業を見つける方法もあります。
ホワイト企業認定とは、一般財団法人日本次世代企業普及機構(ホワイト財団)が認定する制度のことです。
ホワイト企業として認定されるには、次の7つの指標をクリアしている必要があります。
【ホワイト企業認定7つの指標】
- ビジネスモデル/生産性
- ワークライフ・バランス
- 健康経営
- 人材育成/働きがい
- ダイバーシティ&インクルージョン
- リスクマネジメント
- 労働法遵守
2022年4月現在、認定企業は167社です。
これらの企業は、7つの指標をクリアして審査に合格した企業ですから、優良企業の可能性が高いというわけです。
探し方⑦ 就職四季報から見つける
「就職四季報」から優良企業を見つけるのも、有効な方法の1つです。
就職四季報には、就活生の目線で知りたい以下の情報が掲載されています。
【就職四季報に掲載されている企業情報】
- 選考フロー
- 試験情報
- 選考のポイント
- 採用実績(大学名)
- 新入社員の配属先
- 平均年収
- 賞与
- 採用人数
- 3年後離職率
- 有給休暇の取得状況 など
とくに年収や賞与といった条件面や、3年後離職率・有給休暇の取得状況などの職場環境に関わる項目をまとめて確認できることがポイントですね。
総合版のほかに「優良中小企業版」や「女子版」もあるので、併せて参考にしても良いと思います。
ただし、企業にとって不利な情報が伏せられているケースもあるため注意しましょう。
たとえば、3年後離職率が高い企業は、この項目をあえて「NA(=回答なし)」としているケースがあるのです。
就職四季報で収集した情報を基礎データとして、さらに企業研究を深めていくことが非常に大事です。
探し方⑧ 新聞や経済誌から見つける
新聞や経済誌にも、優良企業を見つけるためのヒントが隠されていることがあります。
人材育成は企業にとって非常に重要な課題の1つなので、若手社員の育成に力を入れている企業の取り組みや事例が掲載されていることがあるんです。
新聞や経済誌の記事は、主に経営者や人事に向けて書かれています。
多くの就活生が「就活のためにそこまで調べない」情報なので、新聞や経済誌をチェックしておくと他の就活生に差をつけられますよ!
他にも、社員が働きやすい環境を整える取り組みや、企業としてのスタンスが分かる記事が掲載されていることもあります。
こうした記事を見ておくことで、「この企業で働いてみたい」と感じるきっかけになることもあるはずです。
探し方⑨ 合同説明会に参加する
優良企業を見つけるには、合同説明会に参加するのも1つの方法です。
合同説明会では採用担当者と直接話せるので、企業の詳細な仕事内容や職場の雰囲気を把握しやすいからです。
優良企業を探す時に、「印象」って案外とても重要な判断基準の1つになります。
ファーストコンタクトで直感的に「すごく良いな」と思った企業って、詳しく調べてみると本当に優良企業だったりするので。
ただ、規模が大きすぎる合同説明会だと、慌ただしくて1社1社じっくり話す時間が取れないこともあります。
なので、僕がおすすめしているのは「学内合同説明会」と「中規模の合同説明会」ですね。
大学内限定で開催される学内合同説明会には、その大学の学生を採用したいと考えている企業が参加しています。
企業側が「採りたい」と思っているので、ブースを訪れた学生にとても丁寧に会社のことを話してくれる傾向があるんです。
中規模の合同説明会だと「ミーツカンパニー」がおすすめですね。
各回に最大8社までしか参加しないので、企業ブースでじっくりと話す時間が確保できます。
社員の方々の人柄や企業の雰囲気がブースごとに違うことがよく分かり、「すごく良いな」と感じる企業に出会えるチャンスも広がりますよ!
探し方⑩ OB・OG訪問をして社員さんに直接聞く
実際に企業で就業しているOB・OGを訪問することも、優良企業を探す手がかりになります。
今まさに企業の内部にいる方々なので、外部からは見えない職場の雰囲気といった実態を詳しく教えてもらえるからです。
社員さんが新人の頃に感じていたことを聞かせてもらうと、自分が入社した場合のイメージが湧きやすくなりますよ!
もし顔見知りの先輩にOB・OGがいなければ、「ビズリーチ・キャンパス」を活用することをおすすめします。
ビズリーチ・キャンパスはOB訪問サービスです。
有名企業に勤務しているOBともコンタクトを取れるので、気になる企業のOBを選んで相談することもできます。
下記44大学に通っている学生なら誰でもビズリーチ・キャンパスを利用できますので、ぜひ登録して優良企業との出会いに役立ててください!
▼ビズリーチ・キャンパスを利用可能な大学一覧
青山学院大学 大阪市立大学 大阪大学 大阪府立大学 お茶の水女子大学 海外大学 関西大学 関西学院大学 学習院大学 九州工業大学 九州大学 京都大学 慶應義塾大学 神戸大学 国際教養大学 国際基督教大学 滋賀大学 静岡大学 上智大学 千葉大学 中央大学 筑波大学 津田塾大学 電気通信大学 東京外国語大学 東京工業大学 東京大学 東京都立大学(旧 首都大学東京) 東京農工大学 東京理科大学 東北大学 同志社大学 名古屋工業大学 名古屋大学 一橋大学 広島大学 法政大学 北海道大学 明治大学 横浜国立大学 横浜市立大学 立教大学 立命館アジア太平洋大学 立命館大学 早稲田大学 (五十音順)
優良企業を探すには、こんなにたくさんの方法があるんだね!
複数の探し方を知っておけば、「この方法で分からなかったら別の方法で探してみよう」と思えそう!
優良企業の見分け方【絶対に確認すべき12の指標】
優良企業を見分ける上で「これだけは絶対に確認しておいて欲しい!」という12の指標を共有します。
僕自身、就活中は必ずチェックしていたポイントなので、ぜひ活用して優良企業を見つけるのに役立ててくださいね!
【優良企業の見分け方】
- 残業時間(月25時間が平均)
- 3年後離職率(大手なら20%、中堅なら30%が平均)
- 3年後定着率(大手なら80%、中堅なら70%が平均)
- 年間休日(年間120日が平均)
- 平均年収(業界水準よりも高い)
- 有給消化率(56%が平均)
- 福利厚生(住宅手当や産休が充実していると良い)
- ビジネスモデル(資本集約型の方が比較的働きやすい)
- 業界の成長性(成長業界であること)
- 社風(自分の性格に合う社風である)
- 募集人数(社員数に対して募集人数が多すぎない)
- 口コミ(複数共通した良い口コミが目立つ)
①残業時間(月25時間が平均)
残業時間が平均(月25時間)を下回っているかどうかをチェックしましょう。
上場企業であれば「就職四季報」に残業時間が掲載されているので、サクッと確認できます。
画像引用:定番就活本 完全ガイド(就職四季報シリーズ)|資格 検定 就活ガイドブック
非上場企業であれば、OB・OGをはじめ社員さんに直接聞くか、Vokersなどの口コミサイトで調べるといった方法があります。
長時間の残業が常態化している企業って、大半は社員を大切にできていないんです。
下手をすると「残業をたくさんしている=仕事を頑張っている」ぐらいに考えている昭和な経営者の可能性もありますので、残業時間は要チェックです!
②3年後離職率(大手なら20%、中堅なら30%が平均)
3年後離職者数は、新卒にとって非常に重要な指標なので必ずチェックしましょう。
上場企業なら「就職四季報」に3年後離職率が掲載されていますよ!
また、大手求人サイトには過去の採用実績と離職者数が記載されていることがあります。
過去3年間の採用者数と離職者数が分かれば、次の計算で3年後離職率が計算できます。
【3年後離職率の計算方法】
- 3年後離職率=過去3年間の離職者数÷3年間の採用者数×100
この計算結果が平均を下回っていれば、優良企業の可能性アリです。
3年後離職率の大手なら20%、中堅なら30%が平均ですね。
ただ、全ての企業が過去3年間の離職者数を公表しているわけではありません。
つまり、過去3年間の離職者数を堂々と公表している企業はそれだけ辞める人が少ないってことです。
なので、そもそも過去3年間の離職者数を公表しているかどうかも気をつけて見てくださいね!
③3年後定着率(大手なら80%、中堅なら70%が平均)
「就職四季報」には、3年後新卒定着率もバッチリ載っています。
3年後定着率が平均を下回っている企業は社員を大切にしている可能性が高いので、ここは必ずチェックしてくださいね!
3年後定着率の平均は大手なら80%、中堅なら70%です。
ガチの優良企業の場合、定着率100%(=1人も辞めていない)ってこともありますね。
注意して欲しいのが、3年後定着率に「NA(回答なし)」と記載されているケースです。
もし3年後定着率が高い企業なら、堂々と公表しているはずですよね。
公表しないってことは、離職率が高い可能性を疑ったほうがいいです。
そういう目で口コミサイトを見てみると、「退職理由」の口コミ投稿数がやけに多かったりします。
(つまり、それだけ多くの人が過去に辞めているということ。)
3年後定着率が高い企業なら、自分自身も入社したら問題なく続けられる可能性が高いと判断できますね!
④年間休日(年間120日が平均)
年間休日が120日を下回っていないかどうかもチェックしてください。
なぜ120日かと言うと、土日祝と年末年始が休日であれば年間120日に達するからです。
見方を変えると、年間120日以上の休日がある企業は独自の休日をさらに上乗せして設けている可能性があります。
代表的な例としては、年末年始の休暇が長い・GW休暇がある・お盆休みがあるといった大型連休に対応しているケースです。
月給制で雇われている正社員は、休みが多くても少なくても基本的には給料が変動しません。
なので、企業として「社員にしっかり休んでプライベートを充実させて欲しい」と考えているのか、「1日でも多く働いてもらわないと損だ」と考えているのか、経営者のスタンスが表れやすいポイントといえます。
社員を大切にしている企業は、年間休日は多めに確保する傾向があります。
きちんと休んでもらうことで、むしろ仕事のパフォーマンスが向上して生産性が高まることを熟知しているからですね。
⑤平均年収(業界水準よりも高い)
社員の平均年収が業界水準よりも高いかどうかも調べておきましょう。
なぜ業界水準と比較するかというと、全業種の平均年収ってあまりあてにならないんです。
業界によって給与水準が異なるので、同じ業界の中で比較したほうが参考になるんですね。
上場企業なら、有価証券報告書に年間の平均給与額が記載されています。
では、業界の平均年収はどうやって調べたらいいか?
これは非常に簡単で、「転職サイト」を見ればいいんです!
たとえばdodaやマイナビ転職には、業界ごとの平均年収が掲載されています。
- doda:平均年収ランキング(96業種別の平均年収/生涯賃金)
- マイナビ転職:業種別 モデル年収平均ランキング
業界水準よりも平均年収が高いということは、業績が好調で社員を大切にしている企業の可能性が高いですね。
⑥有給消化率(56%が平均)
有給消化率が平均(56%)以上かどうかも見ておきましょう。
有給を積極的に取得させている企業、有給が取りやすい企業かどうかが分かるので、優良企業を見分けるポイントとして参考になります。
有給消化の年平均日数は「就職四季報」にちゃんと掲載されています。
間違えないように注意して欲しいのですが、有給が「あるかどうか」ではないですよ!
従業員に有給を付与することは、企業にとって法律で定められている「義務」なんです。
いわゆる法定福利厚生制度なので、わざわざ福利厚生として求人に掲載するようなことではありません。
「有給休暇あり!」と書いている企業は、他にアピールできる福利厚生がない可能性が高いので、むしろ注意が必要です。
⑦福利厚生(住宅手当や産休が充実していると良い)
求人に掲載されている福利厚生もチェックポイントです。
中でも、企業が独自に設けている法定外福利厚生制度に注目しましょう。
法定外福利厚生は、企業がわざわざコストをかけて従業員に提供しているものです。
つまり、福利厚生が充実しているということは社員を大切にしている企業の可能性が高いんですね。
とくに「住宅手当」や「産休」が充実している企業は優良企業の可能性大ですよ!
住宅手当って、本来なら企業が支払う必要のないお金です。
でも、社員の生活を考えたら毎月の固定費を少しでも負担してもらえたらかなりお得ですよね。
しっかりと社員の生活を考慮してくれている、優良企業だと分かるわけです。
産休や育休は、取得実績もよく確認してくださいね。
制度だけはあるけれども、実際に取得できている人は全然いないってこともあるので。
産休は男女問わず見ておいて欲しい項目です。
産休をきちんと取得できる企業は社員を大切にしているケースが多いので、男性社員にとっても優良企業の可能性が高いですよ!
⑧ビジネスモデル(資本集約型の方が比較的働きやすい)
ビジネスモデルにも要注目です!
社員の働きやすさという点では、労働集約型よりも資本集約型のビジネスモデルのほうが上ですね。
なぜかと言うと、資本集約型のビジネスモデルが確立している企業は儲けるための仕組みが十分にできているからなんです。
ただ、企業のビジネスモデルをぱっと見で判断するのは簡単ではありませんよね。
そこで僕が判断基準にしていたのが「資本集約度」です。
【資本集約度の計算方法】
- 資本集約度=総資産÷従業員数
資本集約度の全業種平均は、だいたい6千4百万円ぐらい※と言われています。
平均よりも資本集約度が高ければ、資本集約型のビジネスモデルに近いと判断できます!
ガチの労働集約型の企業に入社すると、働き続けなくちゃいけないので本当に大変です。
社員を大切にする企業なら、儲ける仕組みをしっかり整えて社員が働きやすい環境を用意しているはずですよね!
※参考:https://zaimani.com/financial-indicators/capital-intensity/
⑨業界の成長性(成長業界であること)
業界全体の成長性もチェックしておきましょう。
業績が好調な企業が多い・毎年売上や収益が伸びている企業が多いようなら、成長業界の可能性が高いです。
企業単独の業績を調べるだけじゃなく、業界の主要な企業の売上推移もしっかり見てくださいね!
成長業界で働いたほうが、シンプルに楽しいし充実感がありますよ。
衰退傾向にある業界って、ぶっちゃけ全体的に暗い話題が多いんです。
自社の売上が伸びない・右肩下がりになっているというだけじゃなく、取引先が倒産したり人が次々に辞めたりと、働いていて暗い気分になることがしょっちゅうあります。
業界全体が伸びていて勢いがあれば、そこで働いている人もたいてい明るくてハツラツとしています。
成長業界の企業は業績が好調なところが多く、社員のために使えるお金も潤沢にあるので結果的に社員を大切にできるんですね。
⑩社風(自分の性格に合う社風である)
優良企業かどうかを見分ける時、その企業の「社風」も非常に大事なポイントです。
社風とは企業理念とか経営方針のことではなくて、雰囲気とか文化に近いですね。
典型的なところで言うと「体育会系の社風」とか「風通しの良い社風」などがあります。
社風から優良企業かどうかを判断する時は、世の中的にどう言われているかじゃなく、自分の性格に合うかどうかを重視しましょう。
体育会系の社風が「自分に合っている・楽しい」と感じる人もいれば、「そういうノリは絶対無理」と感じる人もいて、人それぞれですからね。
僕の場合だと、陰キャなので体育会系のノリの企業と分かるとその時点で除外していました。
世の中的に優良企業と言われていたとしても、そういう職場は自分に合わないと思っていたからです。
自己分析の結果も参考にしつつ、自分にはどんな社風が合っているのか見極めてくださいね!
⑪募集人数(社員数に対して募集人数が多すぎない)
社員数に対して募集人数が多すぎないかどうかも、必ずチェックしておきましょう。
大量募集している企業って「採用されるチャンスが多い」というイメージがあるかもしれないのですが、入社してからのこともしっかり考えておく必要があります。
社員数がそう多くもない企業が大量採用をかけるってことは、入社後の教育に手が回らないことが容易に想像できますよね。
するとどうなるかと言うと、入社後は「放置」される可能性が高いわけです。
たいてい、社員数に対して募集人数が過大な企業は「新人がすぐに辞める」ことを織り込んで募集をかけています。
ストレートに言ってしまうと、使い捨てなんです。
そういう企業が「社員を大切にしている」とは到底思えないので、募集人数をよく見ておくことが重要なんですね。
⑫口コミ(複数共通した良い口コミが目立つ)
ここまでで紹介した見分け方を実践した上で、さらに口コミサイトを見ておくと効果的です。
口コミサイトに投稿する方々は、企業の内情を知っています。
実際に働いてみた感想として、良い口コミが複数共通して見られるようなら優良企業の可能性が高いですね。
同じように感じている人が多いわけですから、自分自身が入社した場合も同様の印象を受けると予測できるからです。
もちろん、良い口コミも悪い口コミも、1つや2つ見ただけで鵜呑みにするのは危険ですよ。
でも、多くの共通した口コミが見られるかどうかは、その企業の傾向を知るための情報としてとても役立つんです。
最後のダメ押しとして、口コミサイトを必ずチェックしておくことをおすすめします!
優良企業を探す際によくある失敗行動
【優良企業を探す際によくある失敗行動】
- ホワイト業界だから全てが優良企業だと勘違いしてしまう
- 優良企業とは言え職種によっての労働条件の違いまで確認しない
- 自分にとっての優良企業の軸が不明確
優良企業を探す際、よくやってしまいがちな失敗パターンがあります。
このパターンの行動を取ってしまうと、「優良企業だと思って入社したのに想像と違った…」といったことにもなりかねません。
典型的な3つの「失敗行動」を共有するので、みなさんはこうならないように先回りして知っておいてくださいね!
①ホワイト業界だから全てが優良企業だと勘違いしてしまう
世間的に業界全体がホワイトと言われている=どれも優良企業、と勘違いしてしまうのは非常に危険です。
なぜ危険かと言えば、世間でホワイト企業とされている企業の多くが「大企業で高給」だからなんです。
大企業で高給なら、優良企業と言えるのでは…?
たしかに大企業で高給の優良企業もたくさんあります。
しかし、中には「高給で業績も安定しているけれども、担当する仕事は極めてハード」だったり「社内競争が熾烈で、残れる人はごく一握り」だったりするんです。
営業活動が主体の企業だとこの傾向はより顕著で、「成果を出せる一部の人にとっては超ホワイト企業」ってこともあるんですね。
もし成果を出せなかった場合はどうなるかと言うと、クビにはならないまでも冷遇されることは十分あり得ます。
「ホワイト企業=まったり働ける=社員を大切にする優良企業」と思っていると、実態は全然そんなことないよ、ということもあるんですね。
なので、世間的にホワイト企業と言われていたとしても過信するのは非常にリスクが高いと思います。
冒頭で共有した通り、優良企業の基準は人それぞれです。
世間的にホワイト企業=自分にとって優良企業、とは限らないことを十分に理解しておいてくださいね!
②優良企業とは言え職種によっての労働条件の違いまで確認しない
優良企業かどうかの見定めができていたとしても、職種によって労働条件は大きく異なる点に注意しましょう。
でも優良企業なんだし、仕事でもそれなりに楽ができるのでは…?
いえいえ、全然そんなことありません!
たとえば、メーカー系の企業って大手が多いですし、世間一般に言う有名企業だったりします。
では、そこでの仕事が楽かと言えば決してそんなことはありません。
取引先とのハードな交渉を日々こなさなくてはならなかったり、契約が取れるまで必死で食らい付かなくちゃならなかったりすることだって、もちろんあるんですね。
たとえ優良企業であっても、職種ごとに特有の大変な面は必ずあるわけです。
人によって向き不向きは当然あるでしょうし、大変な仕事を「ものすごくやりがいがある!」と感じるか、「きつい…、もう辞めたい…」と感じるかは人それぞれでしょう。
優良企業かどうかだけでなく、そこでどんな仕事をすることになるのか、自分に合っている仕事なのかをよく見極めておくことは欠かせません。
③自分にとっての優良企業の軸が不明確
自分にとってどんな条件の企業が優良企業なのか、定まっていないのも危険なパターンです。
年収が高いか、福利厚生が充実しているか、もしくは業績が好調な企業に入りたいんですけど…。
年収が高くて業績も良い企業だと、仕事そのものは相当忙しいこともあり得ます。
たしかに福利厚生を利用しようと思えば利用できるのかもしれませんが、「仕事が忙しくて、今はレジャー施設とか利用している場合じゃない」といったことはきっと起きますね。
すると「優良企業のはずなのに、福利厚生を活用したくてもできないじゃないか!」と感じるかもしれません。
自分にとってどの条件が重要なのか、軸が定まっていないとこういうことが起こりがちです。
繰り返しになりますが、優良企業の基準は人によってまちまちです。
あれもこれもと欲張るのではなく、自分にとって本当に重要な「優良企業の軸」を持つようにしましょう!
優良企業からの内定を獲得するための4つのポイント
さて、優良企業の探し方・見分け方について理解が深まったでしょうか?
せっかく優良企業を見つけても、選考を勝ち抜いて内定をもらえないと意味がありません。
そこで、優良企業からの内定を獲得するための4つのポイントを共有します。
【優良企業からの内定を獲得するためのポイント】
- 志望動機の質を高めて面接官の納得度を上げる
- 自己分析を深めて自分の強みを具体的に語れるようにする
- 第一印象を良くするための努力を徹底的に行う
- 他の就活生がしないような細かい行動を徹底する
①志望動機の質を高めて面接官の納得度を上げる
志望動機の質を高めておくことで、面接官の納得度を上げることが非常に重要です。
優良企業をようやく探し当ててエントリーしたにも関わらず、「志望動機の説得力がいまいち」といったことは割と起こり得ます。
原因は明白で、「優良企業だから」が最も重要な志望動機になってしまっているからですね。
優良企業は社員にサービスを提供するために存在するわけじゃありません。
社員にパフォーマンスを十分に発揮してもらうために、企業としてサービスを提供しているわけです。
「この会社に入社すると、いろいろな社員サービスを受けられるから」という志望動機は本末転倒なんですね。
応募時には「優良企業だから」以外の志望動機をしっかりと用意して、自分の本音レベルになるまで深めておきましょう。
このプロセスを踏んでおくことによって、志望動機の質が高まり面接官の納得度を上げることに繋がります。
②自己分析を深めて自分の強みを具体的に語れるようにする
自己分析を深めて自分の強みを具体的に語れるようにしておくことも、優良企業から内定を獲得する上で重要なポイントです。
優良企業かどうかは応募者側が判断していることなので、企業側の採用スタンスが他社と根本的に異なるわけではありません。
つまり「この人材を採用することで、当社にどんなメリットがあるのか?」を知りたがっています。
優良企業といえど、一般的な選考と同じように「私の長所は〇〇です」「私の強みは〇〇です」と具体的に語れなければ、選考を通過することはできません。
自分の長所や強みを具体的に語るには、自己分析をいかに深めておくかがカギを握っています。
優良企業から「ぜひあなたを採用したい」「あなたと一緒に働きたい」と言ってもらえるよう、自己分析を十分に深めておきましょう。
③第一印象を良くするための努力を徹底的に行う
優良企業であればあるほど多くの就活生が応募しますので、競争で有利になる工夫や努力はよりいっそう必要になります。
とくに第一印象については、一次面接など選考の初期段階では極めて重要です。
まだライバルが多く、選考を通過する就活生より落ちる就活生のほうがはるかに多いですからね。
そこで、第一印象を良くするための努力は徹底的に行っておきましょう。
たとえば「笑顔でハキハキと話すこと」などは基本中の基本ですが、改めてできているか確認しておく必要があります。
自分の話し方を動画で撮影して、話し方の癖や表情が気になる点を客観的に洗い出してください。
身だしなみについても、人一倍気を遣う必要があります。
とくに重要なのが「清潔感」ですね。
就活期間中は多少お金と時間をかけてでもこまめに髪を切りそろえる、スーツはしっかりとアイロンをかける、ネクタイをビシッと結ぶ。
どれも難しいことではないのですが、徹底してできている就活生って案外少ないんです。
基本的な身だしなみを徹底するだけでも、第一印象で一歩リードすることができますよ!
④他の就活生がしないような細かい行動を徹底する
「神は細部に宿る」という言葉の通り、他の就活生がまずしないような細かい行動を徹底することが重要です。
たとえば、面接前後のメールを丁寧にかつ即レスで送る、エントリーシートを即日送付するといったことは、基本的なことですができていない人って非常に多いんです。
「エントリー開始時刻をPCの前で待ち構える」「面接案内のメールが届くのを常に気に掛ける」ぐらいのことは、志望度の高い企業なら絶対にやるべきですね。
もちろん速ければいいわけではなく、ESやメール返信の文面もしっかりと準備した上でのことです。
ビジネスシーンでは、レスポンスが速い人ほど仕事ができると思われ、信頼される傾向があります。
これは就活でも同様です。
細かい行動を徹底して続けることで「この人はいつも一番に返事をくれる」「うちへの志望度が相当高いようだ」と印象付けることができるのです。
本記事の要点まとめ
最後まで読んで頂き、本当にありがとうございました!
本記事では、優良企業の探し方・見分け方について共有してきました。
優良企業って、本当にとても曖昧な言葉です。
世の中で優良と言われている企業が自分にとって優良かどうかは、よく調べてみるまで分かりません。
だからこそ、自分にとっての優良企業の軸をしっかりと作っておかないと流されてしまいます。
今回紹介してきた優良企業の探し方・見分け方を参考に、ぜひ自分にとっての優良企業を見つけてくださいね。
みなさんの就活が実り多いものになることを、心から願っています。
▼本記事の要点
- 優良企業の捉え方は人によってまちまちだが、あえて定義するなら「社員を大切にする企業」と言える。
- 優良企業を探すには、何をどこで調べればいいのかを把握しておき、優良企業と言える根拠を見つけておくことが重要。
- 優良企業を見分ける方法として12の指標があるので、応募する前に必ず確認しておくべき。
- 優良企業を探す際によくある失敗行動を知り、回避できるようにしておくことが大切。
- 優良企業から内定を獲得するには、一般的な選考対策をよりいっそう徹底して行う必要がある。