本記事では海外インターンの参加に必要な費用や、実施企業の探し方について解説します。
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インターンへの参加は、就活の際に自分のやる気や経験をアピールできる武器になります。
ただ、インターンに参加した経験を持つ学生は多いため、他の人とは違うアピール材料が欲しいと考えている人もいるのではないでしょうか?
そこでおすすめしたいのが、海外インターンです。
海外にある企業でビジネス体験をする海外インターンなら、ビジネスの現場で経験を積めるだけでなく、海外の商習慣や語学も学べます。
「海外のインターンに参加する=就活が成功する」というわけではありませんが、確実に自分の強みになるでしょう。
この記事では、海外インターンの種類や海外インターンを募集しているおすすめ企業、よくある質問なども紹介します。
海外のインターンに興味を持っている人は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
海外インターンの種類
海外インターンにはいくつか種類があります。
日本のインターンとは異なるインターンもありますので、海外インターンに興味があるのなら、まずはどんなインターンがあるのかを知っておきましょう。
インターンの種類によっては、夏休みなど長期の休みを使って参加できるものもありますし、休学しなければ参加が難しいものもあります。
【海外インターンの種類】
- 短期インターン
- 長期インターン
- 無給インターン
- 有給インターン
- ボランティアインターン
①短期インターン
日本で短期インターンというと、数日程度のものも多いですが、海外の短期インターンは3週間から1ヶ月程度のものが多いです。
短ければ1週間程度、長ければ3ヶ月程度の短期インターンもあります。
短期インターンであれば、長期休暇を使って参加することができるので、学業に影響なく参加できる可能性が高いでしょう。
ただ、海外のインターンは長期インターンが基本のため、短期インターンはお手伝いのような雑務だけを任されることが多いです。
日本の短期インターン同様、実務がしっかり経験できない場合もあることは理解しておきましょう。
また、インターンに参加する国の言語がネイティブと同等レベルに話せるなら、コミュニケーションを取れるので学べることも多いですが、語学力が十分でなければ「何もせずに終わってしまった」と感じてしまうこともあります。
②長期インターン
長期インターンは、半年から1年半程度の期間で行われます。
企業の社員と同じように実務を経験できるため、ビジネスマナーやスキルも身に付きますし、その国の商習慣や文化を知るには最適なインターンです。
留学とは異なるので、長期インターンに参加するには高い語学力が求められます。
海外のインターンを通して、語学力を高めたいと考えている人もいるかもしれませんが、インターンは語学力を鍛える場ではありません。
企業の一員として現地の言葉や公用語で仕事ができなければ、インターン選考に通過することはないでしょう。
また、インターン終了後に現地での就職を目指すなら、現地の学生と同等の語学力を持ち、他の学生に負けない成果を残す必要があります。
インターン先として人気の高いアメリカに関しては、就労ビザ取得のハードルが高く、インターンに参加後に現地採用されるのは難関です。
他の国であっても、現地採用は難易度が低いとは言えません。
海外の長期インターンは、本採用を前提としているものもありますから、海外で就職したいなら採用直結型の長期インターンを探してみてください。
海外で就職しなかったとしても、海外の長期インターンで実務をしたという経験は、日本の就活で評価される可能性が高いです。
③無給インターン
インターン制度の発祥はアメリカで、元々無給であることが一般的でした。
日本と違って新卒一括採用の仕組みを持たないアメリカでは、企業で就業経験を積み、即戦力となりうる力を身につけることを目的として、インターンが行われていたのです。
現在は有給のインターンを行っている企業も多いですが、無給のインターンもたくさんあります。
無給のインターンは、その企業で求められるスキルや知識がない人でも、現場で働びながら学べるのが特徴です。
有給インターンよりも求められる条件が低いため、業界や職種のスキルや知識がないなら、無給インターンの方が選択肢が増えます。
④有給インターン
元々無給であることが前提として広まったインターン制度ですが、海外の企業も優秀な人材を確保しようと考えているため、有給インターンを実施する企業が増えてきています。
短期で有給インターンがないわけではありませんが、日本と同じように、長期インターンの方が有給インターンの数が多いです。
どのような職種なのかにもよって給与額は異なりますが、現地の最低時給以上はもらえます。
ただ、基本的には有給インターンの給与だけで生活はできないと考えておきましょう。
有給インターンに参加して長期間海外で生活するのであれば、まとまったお金を用意して渡航することをおすすめします。
学生を対象にしている有給インターンもありますが、社会人経験を求められる有給インターンも多いので、参加条件をしっかりチェックしてください。
⑤ボランティアインターン
NGOやNPO、社会貢献活動を行なっている企業が開催しているのがボランティアインターンです。
社会問題解決のための取り組みを行うボランティアとして、海外に派遣されます。
ボランティアインターンは短期間のものも多く、日本のNPOやNGO、企業が募集しているので、参加のハードルは低め。
語学力もそこまで求められないものが多いです。
主に発展途上国で日本語やパソコンの使い方を教えたり、孤児院でお世話をしたり、農業のお手伝いをしたりと、さまざまなインターンがあります。
1週間程度で参加できるボランティアインターンもあるので、長期休暇を使って参加しやすいのも特徴です。
ビジネスの現場ではありませんが、社会貢献活動で得た経験は、就活での強みになるだけでなく、その後の人生にも大きな影響を与えてくれるでしょう。
海外でも色々なインターンが行われているんですね。短期インターンや長期インターンを目指すなら、まず語学力を身につける必要がありそうです。
海外インターンにかかる費用について【相場は?】
海外インターンに参加する場合、どのくらいの費用が必要になるのでしょうか?
海外インターンにかかる費用は、国によってかなり異なります。
今回はインターン先として人気があるアメリカとシンガポールの短期・長期インターンに参加した場合にかかる費用の目安を紹介します。
短期でも長期でも、基本的に必要になる費用は以下の通りです。
- インターン参加費用
- 渡航費用
- 宿泊費
- 生活費(食費・交通費・通信費・交際費など)
- ビザ取得費用
- 海外旅行保険
まずはアメリカの短期インターンにかかる費用です。
インターン参加費用 | 25〜30万円 |
渡航費用 | 10〜20万円 / 往復 |
宿泊費 | 10万円〜 / 月 |
生活費 | 8万円〜 / 月 |
ビザ取得費用 | 40〜45万円 |
海外旅行保険 | 1〜2万円 |
次にアメリカの長期インターンにかかる費用です。
インターン参加費用 | 30〜50万円 |
渡航費用 | 10〜20万円 / 往復 |
宿泊費 | 10万円〜 / 月 |
生活費 | 8万円〜 / 月 |
ビザ取得費用 | 45〜50万円 |
海外旅行保険 | 1〜2万円 |
日本の大学生がアメリカのインターンに参加する場合、受け入れ先探しやビザ取得はかなり大変なので、J-1ビザ取得サポートを含めたインターンプログラムに参加するのが一般的です。
そのため、インターン参加費用が必要となります。
受け入れ先探しから、面接、ビザ取得まで自分で行う場合は、インターン参加費用はかかりません。
現地での滞在はホームステイや、シェアハウスが一般的で、ホームステイの場合は食費が含まれていることが多いです。
またどのエリアでインターンに参加するかによって、宿泊費にかかる費用は大きく変わります。
渡航費と海外旅行保険にかかる費用以外は、実際はUSドルでの支払いになるため、レートによって費用は大きく変動することも理解しておきましょう。
次にシンガポールの短期インターンにかかる費用です。
インターン参加費用 | 20〜30万円 |
渡航費用 | 8〜12万円 / 往復 |
宿泊費 | 6万円〜 / 月 |
生活費 | 6万円〜 / 月 |
ビザ取得費用 | 2万円 |
海外旅行保険 | 1〜2万円 |
次にシンガポールの長期インターンにかかる費用です。
インターン参加費用 | 25〜40万円 |
渡航費用 | 8〜12万円 / 往復 |
宿泊費 | 6万円〜 / 月 |
生活費 | 8万円〜 / 月 |
ビザ取得費用 | 2万円 |
海外旅行保険 | 1〜2万円 |
シンガポールもレートによって費用は変動しますが、アメリカと比べると費用が安くなります。
特にビザ取得費用はかなり安いです。
ただ、シンガポールの場合、日本からインターンとして参加する学生が取得できるビザの滞在期間は最長6ヶ月間となります。
シンガポールの場合も宿泊はホームステイかシェアハウスが一般的です。
短期インターンでもかなりお金がかかるんですね!有給インターンでもそれだけで生活はできませんし、お金をしっかり貯めておく必要がありそうです。
海外インターンを開催しているおすすめ企業|短期編
海外インターンを開催している企業の中から、おすすめの企業情報を紹介します。
短期インターンでどの程度の実務をさせてくれるのか、傾向を知るためにもチェックしておきましょう。
アメリカ現地企業|マーケティング
ニューヨーク・マンハッタンにある日本の商品を海外市場に展開している現地企業で行われるマーケティング業務のインターンです。
3ヶ月未満で期間が選べます。
- 展示会でのアシスタント業務
- アメリカを中心とした市場調査
- WebやSNSを使ってのマーケティング業務
- 事務
- シッピング業務
日常会話〜ビジネスレベルの英語力が求められます。
業務での言語使用比率は英語が8割程度、2割が日本語です。
日本の商品を扱っている企業ですが、スタッフは全員アメリカ人で、クライアントの中に日系企業があります。
マレーシア現地企業|企画営業・システム開発
マレーシアから世界に日本の魅力を発信しているベンチャー企業の短期インターンです。
1ヶ月から参加可能で、マレーシア情報サイトの企画営業とシステム開発のインターンを募集しています。
企画営業は現地企業や日系企業への広告などの企画提案や商談などを行うのが仕事です。
アポ取りから企画、提案、納品まで一貫して経験できます。
システム開発は、Wordpressを使ったサイトの作成や管理が仕事です。
日本のサブカルチャーや都道府県の魅力を、英語や中国語で発信します。
東京にも拠点を持っている会社なので、インターンで成果を残せば東京拠点での就職も目指せるでしょう。
中国語のスキルは必須ではなく、現地で仕事をしながら学んでいけます。
日本と関わりのある海外企業のインターンも多いんですね。短い期間でも実務が経験できるので、スキルや知識が身につきそうです。
海外インターンを開催しているおすすめ企業|長期・有給編
海外で長期や有給のインターンを開催している企業の中からおすすめの企業を紹介します。
どのくらいの語学力がいるかも紹介しますので、参考にしてみてください。
カナダ現地企業|貿易事務アシスタント
北米で知名度のある物流会社で、貿易事務のアシスタント業務を行うインターンです。
日常会話上級レベルの英語力が求められます。
- データ入力・管理
- 部内アシスタント
- メール・電話対応
- 書類作成
- 通関業務
高卒以上で、5ヶ月以上の長期で働けることが条件です。
航空便・船便・陸便を扱う会社で、国際社会に欠かせない物流の実務を経験できます。
ステップアップすれば、扱える業務の難易度もアップするため、働きながら物流に必要な知識やスキルが身につくでしょう。
マレーシア日系企業|営業
世界各国の不動産情報を検索可能なポータルサイトを運営している会社です。
海外の不動産を購入したいと考えている日本人向けに、アウトバウンド営業を行うインターンを募集しています。
日本人投資家への不動産売買仲介や、不動産視察の案内、それに付随する業務などを担当します。
日常会話レベルの英語力が求められ、業務での言語使用比率は英語50%・日本語50%です。
会社の寮を無料で提供してくれるので、海外インターンに参加する費用を大きく抑えられます。
TOEICや宅建の資格取得サポートもしてくれる会社です。
長期インターンになると、より実務的な業務を任せてもらえるんですね。ビジネスで使えるより高いレベルの語学力も身につけられそうです。
海外インターンを探すのにおすすめのサイト【募集企業の探し方】
絶対に海外インターンに参加したいという人は、短期でも長期や有給でも海外インターンシッププログラムを提供している「インターンスタイル」や「intrax」などのエージェントに相談するのがおすすめです。
海外のインターンに参加するためには、ビザスポンサーになってくれる現地企業に応募し、面接などを経て採用された場合も、ビザの取得などの手続きを行わなければなりません。
有料にはなりますが、エージェントに依頼すれば企業探しからビザ取得、出発までのサポートをしてくれるので安心です。
「エージェントを使わずに探したい」「インターン参加費用を抑えたい」という場合は、「INTERNGATE」「Wantedly」「activo」などの求人サイトで海外インターンを探してみましょう。
なかでも「INTERGATE」は、海外インターン求人が豊富なおすすめサイトです。
英語で海外インターンを検索するという方法もありますが、現地学生向けにインターンを開催していても、日本から参加する学生にビザサポートしてくれるとは限りません。
効率よく無料でインターンを探すなら、海外インターン求人を扱っている求人サイトを使ってみてください。
エージェントに相談するのが効率的に思えますが、費用の高さが気になりますよね。相談は無料というところも多いので、まず相談してみるのもいいかもしれません。
海外インターンに関してよくある質問
「海外のインターンに参加してみたい!」と思っても、わからないことはたくさんありますよね。
そこで、僕に寄せられる海外インターンに関するよくある質問をまとめました。
海外インターンの参加を検討している人は、疑問をクリアにした上で準備を進めましょう。
質問① オンラインで海外インターンに参加することはできる?
海外の企業でも、オンラインインターンを行なっている企業は多いです。
日本でインターンシッププログラムを扱っているエージェント経由で参加できるケースもありますし、海外のサイトで検索することもできます。
オンラインインターンならビザの取得や渡航の必要はありませんから、参加へのハードルが下がるはずです。
基本的には参加費用が必要となります。
オンラインインターンは英語で、Virtual InternshipやRemote Internshipと呼ばれます。
インターネット上にはたくさんのオンラインインターン情報があるので、検索してみましょう。
質問② 大学生は夏休み以外にも海外インターンに参加できる?
冬休みや春休みの期間でも、インターンを行っている海外企業はあります。
アジア圏では1・2週間程度のインターンを行っている企業も多いです。
参加可能な期間で行われているインターンがないか、海外インターンをサポートしているエージェントに相談してみましょう。
長期休み以外の期間に海外インターンに参加したい場合は、1週間程度の期間のインターンを選ぶか、大学を休学する必要があります。
質問③ 海外インターンに参加する場合は休学すべき?
休学して卒業の時期が遅れることは、デメリットが大きいと考えられていた時代もあります。
ただ、現在は「休学して海外のインターンに参加する」などの明確な目的があるなら、休学が必ずしもマイナス評価に繋がるとは言えません。
どうしても参加したい海外企業のインターンが、長期インターンなのであれば、休学を検討するのも一つの方法です。
自分にとって休学はメリットとデメリットのどちらが大きいのかをしっかり考えて決めるといいでしょう。
質問④ 海外インターンに参加するにはどれくらいの英語力が必要?
海外インターンに参加する場合、ビジネスレベルの英語力や現地語の語学力が求められることが多いです。
特に現地企業のインターンは、英語や現地の言葉で意思疎通ができないと仕事になりません。
日系のクライアントを相手にしている現地企業でも、オフィス内では英語や現地語でのコミュニケーションが必須です。
ただ、海外にある日系企業のインターンで、クライアントも日系企業の場合は、日常会話ができれば採用される可能性があります。
日系企業でもクライアントが現地企業の場合は、ビジネスレベルの語学力が求められると考えておきましょう。
また、飲食業や接客業などのインターンは、日常会話レベルの語学力で十分な場合も多いです。
ボランティアインターンの場合は、語学力がなくても参加できるものが多くあります。
質問⑤ 海外インターンで人気の国や地域は?
インターンをする国として人気が高いのは、英語圏や東南アジアです。
インターン発祥の地であるアメリカは特に人気が高く、世界の経済の中心地であるニューヨークはさまざまな職種・業種がインターンを募集しています。
ただ、ニューヨークはインターン参加費用がかなり高額になりますから、他のエリアで探す人も多いようです。
イギリスやオーストラリア、カナダは、治安がよく生活しやすい場所も多いので、インターン先としてアメリカに並ぶ人気があります。
また最近注目されているのが東南アジアです。
英語圏と比べて費用もかかりませんし、それほどハイレベルな英語力も求められません。
急激な成長を遂げている東南アジアでのビジネス経験は、スキルアップにも最適です。
海外インターンに参加するなら、日本でインターンに参加する以上に下調べが必要ですね。
本記事の要点まとめ
最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました。
海外インターンは業務内容が日本のインターンと似ているとしても、現地の商習慣や価値観を学ぶ機会になります。
日本で行われるインターンでは得られない経験は、就活の際にきっとあなたの強みになるはずです。
近年は海外インターンからの就労ビザ取得のハードルは上がっていますが、成果を残せば海外にある企業に就職できる可能性もゼロではありません。
自分の将来の選択肢を広げるためにも、海外インターンへの参加を検討してみてはいかがでしょうか。
▼本記事のまとめ
- 海外インターンは短期・長期や、無給・有給、ボランティアインターンなどの種類がある。
- 有給インターンでも生活費のすべては賄えないので、費用を貯めておく必要がある。
- 海外インターンを探すときは有料のエージェントか、無料で使える求人サイトで探そう。
- 求められる英語力や現地の言葉の言語力は、業務での言語使用比率によって異なる。