【業界地図とは?】使い方や読むべきタイミングを解説!

本ページには一部PR情報が含まれます(詳細:広告掲載ポリシー

求職者のみなさん、こんにちは!

累計2000万PVを突破した日本最大規模の就活ブログ「就活攻略論」を運営している就活マンです。

(これまで7年間、ほぼ毎日、スタバにこもって1500以上の記事を書き続けてきました。就活や転職についての知識は誰にも負けない自信があります!… その代わりに友達が少なく、寂しく生きていますが笑

業界分析の最強ツールとして、多くの就活生が活用する『業界地図』。

業界の情報が集約されていて、一冊あると就活のあらゆるシーンで活躍します。

でも、業界地図で何が知れるのか、いまいちわからない就活生もいるのではないでしょうか。

そこで本記事では、業界地図について詳しく解説します。

『会社四季報』との違いや使うべき就活生の特徴などがわかるので、ぜひ最後までご覧ください。

業界地図とは?

業界地図とは、業界ごとの主要企業を分析している情報ツールです。

業界全体の動向や同業内の関係性まで、業界の情報をマッピング形式で網羅しています。

業界地図に掲載されている主要情報は下記の通りです。

【業界地図の主要情報】

  • 業界の動向
  • 業界規模
  • 業界のトレンド情報
  • 業界天気図(近年の業界推移)
  • 主要企業の売上・業績
  • 系列会社・グループ企業
  • 企業同士の関係性 
  • 各社の平均年収・平均年齢 など

なお、分類される業界数は、『会社四季報 業界地図』を例に挙げると約180種類にも及びます。

たとえばマスコミ業界の場合、「テレビ局」「出版」「新聞社」「広告」などと細分化されていて、欲しい情報をピンポイントで知ることができるんです。

就活シーンでは主に業界研究に役立つアイテムですね。

就活以外では、市場リサーチや他社分析の手法として使っているビジネスパーソンも少なくありません。

業界ごとに一つひとつ調べる手間が省けて、効率的に業界の種類を知れるね。

うん!業界ジャンルが細分化されていて、企業間の関係性まで網羅しているのは業界地図ならではの特徴だね。

業界地図の種類

業界地図は1種類だけではなく、経済系の大手出版社を中心に何種類も発行されています。

有効的に使うには種類と特徴を知って、目的に応じた業界地図を選びましょう。

業界地図選びに困らないように、特に就活生が押さえておくべき3冊を紹介しますね!

【業界地図の種類】

  1. 日経業界地図
  2. 会社四季報業界地図
  3. 図解入門業界研究シリーズ

①日経業界地図

日経業界地図は、経済系新聞社ならではのビジネス視点の構成が特徴です。

強みは業界に精通した記者による取材と独自調査によって、業界ごとにビジネスに特化した情報を深掘りしているところ。

「世界シェア調査」のコンテンツで国外企業の勢力・経済を捉えているほか、「今後の焦点」「注目企業の成長戦略」など数年後の業界分析まで細かく行っています。

日経業界地図は情報量が充実しているため、すでに志望業界が定まっている就活生におすすめですよ。

『日経業界地図』

価格1,430円(税込)
発行毎年8月/年1回
発行元日本経済新聞出版

②会社四季報業界地図

東洋経済新報社が出版する『会社四季報 業界地図』は、2021年時点で類書売上11年連続1位(※)の実績を持つ業界地図の代表格。

開示資料をもとに専門記者が客観的視点で分析を行い、独自の目線で業界の現状を解説しているのが特徴です。

業界の基本情報に加えて「四季報記者のチェックポイント」や「注目の会社」などのコンテンツで、リアルな業界の情報を知ることができます。

そのほか、利益構造の解説や証券コードの併記など、銘柄発掘に役立つ株式投資の情報も掲載している点が他の業界地図との違いと言えるでしょう。

業界全体の情報を浅く広く知れるので、就活初心者や志望業界が定まっていない人におすすめですよ。

『会社四季報 業界地図』

価格1,430円(税込)
発行毎年8月/年1回
発行元東洋経済新報社

※参考:PR TIMES|『累計200万部突破!「会社四季報 業界地図」を完全デジタル化 マップで俯瞰する業界研究サイト「業界地図デジタル」誕生』

③図解入門業界研究シリーズ

『図解!入門業界研究シリーズ』は、ビジネス系書籍・雑誌に特化したプレジデント社が出版している業界地図です。

ビジネスの視点から業界を紐解いていて、市場規模や事業内容、職場環境などの基本情報を分かりやすく解説しています。

上場企業を掲載している『会社四季報業界地図』とは対照的に、中小企業の情報が多いのが特徴。

他の2冊と比較するとコンテンツがシンプルで、情報量や掲載業界数に物足りなさを感じるかもしれません。

どんな業界があるか大まかに知りたい人におすすめで、就活初期に持っておきたい一冊です。

『図解!入門業界研究シリーズ』

価格1,320円(税込)
発行毎年8月/年1回
発行元ビジネスリサーチ・ジャパン(著) / プレジデント社

情報を深掘りするなら『日経』、網羅的に知るなら『会社四季報』、業界を大まかに把握するには『入門業界研究シリーズ』という感じだね!

業界地図と会社四季報は何が違う?

業界地図は業界、会社四季報は企業というように切り口が違います。

業界地図は、動向やトレンド、企業勢力や主要企業との関係性など業界全体にかかわる情報を掲載していて、企業情報に焦点を当てていません。

たとえば、複数の事業を展開する企業はそれぞれの業界ページで掲載されるので、企業情報を一目で知りたい場合は使いづらさを感じるでしょう。

一方で会社四季報は、企業を軸に基本情報から職場環境、売上実績まで企業に特化した情報を詳細に紹介している書籍です。

企業理解を深めるには使い勝手が良いですが、市場リサーチや主要企業の分析など、業界全体を把握したい人には向いていません。

年間の発行回数にも違いがあって、業界地図は毎年8月の年1回、会社四季報は毎年3月・6月・9月・12月の年4回です。

業界地図は業界研究、会社四季報は企業研究に特に向いているってことね!

そうだね。業界地図で希望業界を見つけて、会社四季報で志望企業を深く知る感じだね。

業界地図で就活生がわかること

業界地図は単に業界の種類を把握するだけでなく、多角的な視点で業界を深掘りできる便利な情報ツールです。

でも、情報が多いとどの内容に注目すればいいのか戸惑いますよね。

就活生が業界地図を活用するとどんなことがわかるのか、具体的に4つ紹介しましょう。

自分に合う業界を見つける手掛かりになるのでチェックしてみてください。

【業界地図で就活生がわかること】

  1. 世の中にどんな業界があるのか
  2. 伸びている業界や注目の業界などトレンド
  3. 業界の規模や動向
  4. 各業界の主要企業

①世の中にどんな業界があるのか

まず、業界地図を活用すると世の中にある業界をある程度把握できます。

たとえば、業界地図ではIT業界は下記の5つに分類されます。

  • インターネット・Web業界
  • ソフトウェア業界
  • ハードウェア業界
  • 情報処理サービス業界
  • 通信業界

さらに「インターネット・Web業界」から、インターネット広告、SNS、EC、Webサイト制作のように細分化されます。

つまり、業界一覧を見るだけで世の中にある業界を一目で把握できるんです。

自分が知らない業界を知ることは、視野を広げて可能性を見つけ出す作業でもあります。

就活初心者ほど、基礎となる業界分類に注目して読み進めてみてください。

②伸びている業界や注目の業界などトレンド

業界地図に掲載される業界は、毎年統一されているわけではありません。

その年に伸びている業界や、注目の業界などのトレンドまで踏み込んだ情報がわかります。

たとえば、2021年発行の『2022年版 会社四季報業界地図』では、新規注目業界として下記が紹介されました(※)。

【2022年版 新規注目業界】

  • 脱炭素
  • GAFA
  • DX
  • 中央省庁
  • 半導体
  • 全固体電池
  • 次世代自動車
  • キャッシュレス
  • 副業・学び直し
  • YouTuber など

2023年版では、「メタバース」「ESG」「エネルギー地政学」などが新たに図解されます。

トレンドから業界の見通しを知って、企業選びの失敗を防ぎましょう。

※参考:東洋経済STORE|『会社四季報 業界地図』

③業界の規模や動向

業界の将来性を推測するのに役立つ、業界の規模や動向を知ることができます。

衰退傾向の業界に就職してしまうと、突然のリストラや倒産に遭う可能性は否定できません。

長く働くには規模や動向をもとに、発展の見込みがある業界か見極める必要があります。

たとえば、需要が多くても供給が上回っている飽和状態であれば、業界の成長は期待できません。

動向予測や規模の縮小・拡大予想からその業界が置かれている現状を知って、将来性を確認しましょう。

④各業界の主要企業

業界地図では各業界の主要企業もわかります。

志望する企業が業界のどの位置にいるか把握すれば、その企業の強みがわかって面接対策に効果的です。

なお、業界のビジネスモデルや特色を理解するには、最低でも業界ランキング上位3位の企業は押さえなければいけません。

主要企業の業績や規模、主力商品(サービス)を始め、主要企業と各同業企業との関係性までくまなくチェックしましょう。

主要企業のデータを読み解くには、ある程度ビジネス用語を予習しておくことも重要です。

たとえば、一口に利益と言っても「営業利益」「純利益」「経常利益」があったり、出資率によって「出資先」「子会社」「関連会社」と関係性が変わったりします。

業界研究の段階で慣れておきましょう。

キャリアプランと照らし合わせれば、マッチする業界が見つかりそうですね!

うん。就職後に後悔しないためにも、将来性を確認するのは大事ですね。

業界地図を使うべき就活生の特徴

業界研究に便利な業界地図ですが、とくに使うべき就活生の特徴があるので紹介します。

特徴に当てはまっていた場合、業界地図を使うとよりスムーズに就活ができますよ。

業界地図を買うかどうか悩んでいる学生も、ぜひチェックしてみてください。

【業界地図を使うべき就活生の特徴】

  1. 大手企業や外資系企業を志望している就活生
  2. 志望業界が定まっておらず全体を把握したい就活生
  3. イラストや図解でわかりやすく業界を知りたい就活生

特徴① 大手企業や外資系企業を志望している就活生

大手企業や外資系企業を志望している就活生は、四季報業界地図を活用しましょう。

業界地図にはそれぞれ特徴があって、中でも四季報業界地図は上場大手や外資系企業の掲載が充実していておすすめです。

業界内トップ企業の売上や平均年収、40歳の平均モデル年収などリアルな情報が満載で、希望条件に合う企業が絞りやすくなりますよ。

特徴② 志望業界が定まっておらず全体を把握したい就活生

志望業界が定まっておらず全体を把握したい就活生は、とりあえず業界を知ることが大事です。

志望業界を探す時に、自分が知っている範囲の業界で見つけるのは良い方法とは言えません。

業界地図を使うと、業界ごとに浅く広い知識を得られます。

どんな業界があるのか知るだけで、就活の可能性が広がってやりたいことが見つかりやすくなるでしょう。

会社四季報業界地図を例に挙げると約180もの業界が掲載されているため、興味関心を持てる業界に出会えるはずです。

特徴③ イラストや図解でわかりやすく業界を知りたい就活生

文字が並んでいるだけの資料では、調べているうちに疲れてしまいますよね。

業界地図はイラストや図解でわかりやすく解説しているので、本が苦手な就活生におすすめです。

主要企業をマッピングで視覚的に捉えられるため、短時間で要点がわかるのもメリットと言えるでしょう。

参考書を読み込む時間がない人や、イラストや図解で見やすさを求める人は業界地図に変えるだけで負担が軽減しますよ。

業界が決まってない人は、業界を知らない可能性があるのね。業界地図ならイラスト付きだし簡単に把握できそう!

たしかに!それと業界地図ごとに掲載している企業の特徴が違うから、自分に合うものを選ぶのも重要だね。

僕がおすすめする業界地図の使い方

業界地図は業界の情報を網羅しているため、いろんな使い方があるんです。

そこで、僕がおすすめする業界地図の使い方を4つ紹介します。

実践すると業界を効率良く把握できるので、試してみてくださいね。

【僕がおすすめする業界地図の使い方】

  1. 就活初期に業界の全体像の把握に使う
  2. 各業界の大手やグループ会社を調べる
  3. 今後伸びていく業界をリサーチする
  4. 志望業界のトレンドや最新情報を把握する

使い方① 就活初期に業界の全体像の把握に使う

就活初期に業界選びで失敗すると、就活軸がぶれて軌道修正が難しくなります。

就活軸を定めるには、早い段階で業界地図を読んで業界の全体像を把握しましょう。

一つひとつの業界を深く追求する必要はありません。

まずは、「業界の動向」「主要企業」「企業間の関係性」の3つを押さえれば、業界の全体像が掴めて就活軸が決まりやすくなりますよ。

使い方② 各業界の大手やグループ会社を調べる

その業界の大手企業やグループ会社を知ることは、業界全体の知識を深めることと紐づきます。

業界内の課題や現状、今後の展開を把握できるようになりますよ。

業界の安定性や将来性を手っ取り早く知りたいなら、大手やグループ会社に注目してみてくださいね。

使い方③ 今後伸びていく業界をリサーチする

安定した環境で長く働くには、今後伸びる業界のリサーチが重要です。

コロナ禍や自然災害などの影響で、業界の成長率は毎年変化していますよね。

たとえば、フレキシブルオフィス業界はコロナ禍によるリモート勤務の導入で、コロナ禍が収束しても需要が伸び続けると予想されています(※)。

同様に、終身雇用を前提としないフリーランス産業も増加傾向にあるんです。

衰退業界への就職を避けるために、今後伸びる業界をリサーチしてみましょう。

就きたい業界を優先する探し方もありですが、長く働くには将来性がある業界を選ぶことが重要です。

※参考:Compass Offices |『【2022年版】これから伸びる 6 つの業界!コロナ終息後も需要が増えるのは?』

使い方④ 志望業界のトレンドや最新情報を把握する

志望業界のトレンドや最新情報を知ると、志望動機に落とし込めて面接対策につながります。

面接では業界への理解が深いほど志望度が高いと評価されるので、常にトレンドには敏感にならなければいけません。

業界地図はその年の業界のトレンドや最新情報が図やグラフを多用して簡略にまとめられています。

ネットで調べると情報量が多くて要点が分かりづらいですが、業界地図の場合は一目で要点が把握できるうえ、情報の信憑性を疑う必要もありません。

説得力を増す志望動機を書くためにも、トレンドと最新情報は押さえておきましょう。

本記事の要点まとめ

最後までご覧いただき、ありがとうございました!

業界地図は多くの業界の情報を浅く広く知るためのツールとしてとても有効です。

一冊あれば業界研究から面接対策まで、幅広く活用できる就活の強い味方となるでしょう。

特に就活初心者や志望業界が決まっていない人は、まずは業界を知ることが重要なので、積極的に活用してみてくださいね!

▼本記事の要点

  • 業界地図とは業界ごとに主要企業をマッピングしたツール。業界の動向や主要企業、同業間の関係性などが分かる
  • 主要内容には、業界規模、業界のトレンド、主要企業の売上・業績、系列会社・グループ企業などがある
  • 多種ある業界地図の中でも就活生へのおすすめは、「日経業界地図」「会社四季報業界地図」「図解入門業界研究シリーズ」の3つ!
  • 業界地図と会社四季報は切り口が違う。業界地図は業界全体がわかり、会社四季報は個々の企業情報がわかる
  • 業界地図を使うと業界の種類や業界のトレンド、業界の動向、業界ごとの主要企業を知れる
  • 大手や・資企業を目指す学生や業界が決まっていない就活生、分かりやすい資料が欲しい就活生は業界地図を使うべき
  • おすすめの業界地図の使い方は4つ!「業界の全体像を把握する」「大手やグループ会社を調べる」「伸びている業界のリサーチをする」「志望業界のトレンドを知る」
この記事を書いた人

就活マン(藤井智也)

日本最大規模の就活ブログ「就活攻略論」を運営。
大学時代に中堅大学から超高倍率の食品メーカーからの内定を獲得後、1年で退社し独立。これまで執筆した就活記事は1200記事を超える。

この記事を監修した人

藤九 亮輔

国家資格「キャリアコンサルタント」を保有。
元大学キャリアセンター職員。
就活記事のライター歴5年。現在はホワイト企業ナビの編集部として活動中。

TOPへ